鏡
濡らしたスポンジに食器用洗剤を垂らしてムニムニと握ると、もこもこと泡が立って、薔薇の良い香りが漂い始めました。そのもこもこになったスポンジで食器をこすり始めると、薔薇の香りがふわふわ広がりました。
良い気分なので、歌を歌い始めました。
私「す~るしぇる どぅ~ ぱり そんう゛ぉ りゅ~ぬ しゃんそ~ん ん~ん~」
下手なフランス語で『パリの空の下』を歌っているつもりなのです。
私「え~れ~ね どぉ~ じゅるどぅい どんる けるだん がるそ~ん」
D「ご機嫌だね」
Dが話しかけてくれました。
私「ふふっ、今日は、社交ダンス教室に行くからね」
昨日お出かけした帰り道に、社交ダンスの看板を見つけたんだよね。学生時代にちょっとやったことあるんだけど、懐かしくなっちゃって。調べたらその教室、無料体験をやってるそうだから、1回だけでも行ってみようかなって思って、昨日予約の電話入れたんだ。
私「楽しみだな~」
D「さゆが楽しいのは良いことだね」
私「まだ踊れるかな?久しぶりだからなまってるだろうなー。でも頑張って踊るから、D見ててね!」
D「楽しみにしているよ」
予約時間に行ってみると、壮年の男女が1ペア踊っていました。上手です。先生かな?
私「こんにちはー」
?「はい、こんにちは。いらっしゃいませ」
後ろから声を掛けられて、振り向くと40代くらいの男性が立っていました。こっちが先生だ!!
私「初めまして、体験レッスンを予約していた××さゆです」
先生「お待ちしていました。どうぞ」
先生が手を差し出してきたので、思わず手を乗せると、先生は私をソファーに座らせ、私のコートをさっと受け取って、コート掛けにかけてくれました。気づくと、いつの間にか靴を脱がされてスリッパを履かされているだけでなく、アンケート用紙とボールペンを持たされて書かされています。
私(さ、さすが社交ダンスの先生!!すでにリードが始まってる・・・!!)
社交ダンスというのは普通のダンスとは違って、全ての動きを導く役目を持つリード(男性)と、その導きに従って間違えずに動くフォロー(女性)という、二つの役目にわかれて踊ります。先生ともなるとリードが上手なわけですが、そういう実力のある男性にリードされると、こちらが何もしなくても自然に男性の思う通りに踊らされて(動かされて)しまうのです。
先生「足が細いので靴のサイズも小さそうですね」
私「あ、22cmなんです。21cmでも入ります」
先生「シンデレラですね。ラテンシューズならサイズがあるので、とりあえず今日はそれを履いて頂きましょうか」
私「大丈夫です。スタンダードシューズも持参しました」
私は、自分の靴を取り出しました。昔使っていたものです。社交ダンスの靴は2種類あって、スタンダード用とラテン用があります。マイシューズを取り出した私を見て、先生は驚いたように眉を上げてから、満面の笑みになりました。あ、私めっちゃやる気のある人って思われてる。靴まで持参しちゃって、この子めっちゃやる気だなって思われてる。このまま教室に入会するつもりだって思われちゃったかな。
※先生の心情は全てブログ主の妄想によって構成されています。
先生「ご用意ありがとうございます。せっかくスタンダードをお持ちなので、今日の体験レッスンはスタンダードでいきましょうか。何にします?」
先生はやる気がアップしたようです。
私「じゃあ、久しぶりなので、ウィンナワルツで」
ウィンナワルツはステップが単純なので、今でも踊れる・・・と思う、多分。
ウィンナワルツとはヴェニーズワルツともいう、社交ダンスの種目としては一番古いダンスです。18世紀後半に生まれて、ヨーロッパの社交界で栄えました。今でもオーストリアでは社交界デビュー(日本でいう成人式みたいなもの)として開かれる舞踏会で、新成人がウィンナワルツを披露するという慣習が残っています。
先生「経験者でいらっしゃるんですね。では今日のところは、ウィンナワルツで小手調べといきましょうか」
今日のところは!?小手調べ!?
先生「どうぞ、お手を」
私が靴を履き終わると、先生は手を差し出してくれました。さっきまでチャ・チャ・チャだったBGMが、いつの間にかヨハン・シュトラウス2世の『青く美しきドナウ』になっています。
私「よろしくお願いします!!」
先生の手に自分の手を乗せて、ホールドの姿勢をとると、あとはリードによってぐんぐん引っ張られ、くるくると踊らされてしまうのでした。
私(こ、この先生・・・やっぱりリードめっちゃうまい!!)
先生「悪くないですよ。ちゃんと覚えていらっしゃったようですね」
私「ハア、ハア、ハア」
先生「でも体力だけは落ちているようですね。定期的に練習することでダンスに必要な筋力を付ければ、もっと安定性が増しますよ」
私「ハア、ハア、ハア」
久しぶりのダンスに息が上がる私とは違って、先生はケロっとしています。さすが現役。
先生「どうですか?ここの教室で定期的に踊ってみませんか?そして競技会に出てみませんか?」
私「ハア、ハア、ハア」
犬か。そんないつまでもハアハア言っちゃって、私は犬か。
犬ばりにハアハアしている私の手をひいてソファに座らせた先生は、どこかに消えました。今のうちに息を整えよう。
私「ふうー・・・」
先生「どうぞ」
先生は、温かい紅茶で満ちたティーカップを持って現れました。
私「ありがとうございます」
先生「どうでしたか?また踊ってみたくなったでしょう。こちらが教室のパンフレット、こちらはコースなどの説明です。体験レッスンを受けられたかたは、以降の見学が自由なので、いつでもいらっしゃってください」
私「あ、ありがとうございます」
先生「これから次の生徒さんの練習が始まるので、見ていかれたらどうですか?」
せっかくなので、見学していくことにしました。老年の男女のペアです。会話内容から、夫婦だと思われます。
D「綺麗だったよ、さゆ」
ソファに座っている私の隣に、ふわっとDが腰かけてきました。
私「ありがとう」
老年のペアは踊っているし、先生は彼らを注意深く見ていてこっちを見ていないし、BGMもかかっているので大丈夫かなと思って、私はひそひそ声でお礼を言いました。
D「さゆはシンデレラじゃなくて眠り姫だけどね・・・」
家に帰ってきた私は、パンフレットを見ながら溜息をつきました。
私「どうしようかな、また始めようかな・・・でも仕事もあるし、実際に始めたら休日だけしか行けなさそうだなあ」
Dもいるし。仕事の日はあまりDの相手をしてあげられないから、休日はDにかまってあげたいんだよね。短時間のレッスンならできそうだけど、あまり現実的じゃないな。
D「さゆ、隣に座ってもいいかい」
私「いいよ、許可なんて取らずに、自由に座っていいんだよ」
Dは嬉しそうにベッドの上に座ってきました。
D「さゆは、かわいいね」
くすくす笑うDにそっと肩を押されて、私はベッドの上にモフっと倒れこみました。Dがのしかかってきて、首筋やデコルテをくすぐったく舐めはじめました。じゃれて遊びたいのかな?誘ってるの?
私「う」
ぞくぞくして顔をそらしたとき、視界に入った姿見鏡に、Dの姿が映っていることに気づきました。
私「ね、ねえD!」
D「なんだい?」
私「鏡に映ってるよ!!」
D「?」
私が指さした鏡をDは見て、首をかしげました。鏡の中には私達二人の姿が映っています。
D「どうしたんだい?鏡は、ものを映すためにあるものだよ」
私「ああ、その、Dも映るんだって思って・・・」
姿見は縦長だから映るときはいつも私一人だったし、大きな鏡のある浴室や洗面所(脱衣所)には、Dには入らないようにお願いしていたから(詳細は過去記事「お風呂」参照)気づかなかったけど、Dって鏡に映るんだ・・・なんか、何となくDは鏡に映らないと思い込んでたけど・・・
私「映るんだね・・・」
そうだよ、さっき社交ダンス教室で踊っているときに感じた違和感はこれだよ。社交ダンスの教室というものは、踊っている姿を自分で確認できるように、壁が巨大な鏡張りになっているんです。その鏡で時々自分の姿を確認しながら踊っていたんだけど、ソファの隣に立ってこっちを見ているDが視界に入ったとき、Dの背後にある鏡にDの後ろ姿が映ってたの!!踊るために頭と体を使うことに必死でさっきは深く考えなかったけど、さっき既にDは鏡に映ってたんだよ!!
D「映るよ」
あっさりとDは言いました。
D「鏡を見ていてごらん」
鏡の中のDが、私を抱きしめました。同時に、私の体もDによって抱きしめられていました。
D「ほらね」
鏡の中のDが、いたずらっぽく笑いました。同時に、頭上でくすくすと笑う声が聞こえます。本物のDも、鏡に映っている通りに同じ顔で笑っているのでしょう。
良い気分なので、歌を歌い始めました。
私「す~るしぇる どぅ~ ぱり そんう゛ぉ りゅ~ぬ しゃんそ~ん ん~ん~」
下手なフランス語で『パリの空の下』を歌っているつもりなのです。
私「え~れ~ね どぉ~ じゅるどぅい どんる けるだん がるそ~ん」
D「ご機嫌だね」
Dが話しかけてくれました。
私「ふふっ、今日は、社交ダンス教室に行くからね」
昨日お出かけした帰り道に、社交ダンスの看板を見つけたんだよね。学生時代にちょっとやったことあるんだけど、懐かしくなっちゃって。調べたらその教室、無料体験をやってるそうだから、1回だけでも行ってみようかなって思って、昨日予約の電話入れたんだ。
私「楽しみだな~」
D「さゆが楽しいのは良いことだね」
私「まだ踊れるかな?久しぶりだからなまってるだろうなー。でも頑張って踊るから、D見ててね!」
D「楽しみにしているよ」
予約時間に行ってみると、壮年の男女が1ペア踊っていました。上手です。先生かな?
私「こんにちはー」
?「はい、こんにちは。いらっしゃいませ」
後ろから声を掛けられて、振り向くと40代くらいの男性が立っていました。こっちが先生だ!!
私「初めまして、体験レッスンを予約していた××さゆです」
先生「お待ちしていました。どうぞ」
先生が手を差し出してきたので、思わず手を乗せると、先生は私をソファーに座らせ、私のコートをさっと受け取って、コート掛けにかけてくれました。気づくと、いつの間にか靴を脱がされてスリッパを履かされているだけでなく、アンケート用紙とボールペンを持たされて書かされています。
私(さ、さすが社交ダンスの先生!!すでにリードが始まってる・・・!!)
社交ダンスというのは普通のダンスとは違って、全ての動きを導く役目を持つリード(男性)と、その導きに従って間違えずに動くフォロー(女性)という、二つの役目にわかれて踊ります。先生ともなるとリードが上手なわけですが、そういう実力のある男性にリードされると、こちらが何もしなくても自然に男性の思う通りに踊らされて(動かされて)しまうのです。
先生「足が細いので靴のサイズも小さそうですね」
私「あ、22cmなんです。21cmでも入ります」
先生「シンデレラですね。ラテンシューズならサイズがあるので、とりあえず今日はそれを履いて頂きましょうか」
私「大丈夫です。スタンダードシューズも持参しました」
私は、自分の靴を取り出しました。昔使っていたものです。社交ダンスの靴は2種類あって、スタンダード用とラテン用があります。マイシューズを取り出した私を見て、先生は驚いたように眉を上げてから、満面の笑みになりました。あ、私めっちゃやる気のある人って思われてる。靴まで持参しちゃって、この子めっちゃやる気だなって思われてる。このまま教室に入会するつもりだって思われちゃったかな。
※先生の心情は全てブログ主の妄想によって構成されています。
先生「ご用意ありがとうございます。せっかくスタンダードをお持ちなので、今日の体験レッスンはスタンダードでいきましょうか。何にします?」
先生はやる気がアップしたようです。
私「じゃあ、久しぶりなので、ウィンナワルツで」
ウィンナワルツはステップが単純なので、今でも踊れる・・・と思う、多分。
ウィンナワルツとはヴェニーズワルツともいう、社交ダンスの種目としては一番古いダンスです。18世紀後半に生まれて、ヨーロッパの社交界で栄えました。今でもオーストリアでは社交界デビュー(日本でいう成人式みたいなもの)として開かれる舞踏会で、新成人がウィンナワルツを披露するという慣習が残っています。
先生「経験者でいらっしゃるんですね。では今日のところは、ウィンナワルツで小手調べといきましょうか」
今日のところは!?小手調べ!?
先生「どうぞ、お手を」
私が靴を履き終わると、先生は手を差し出してくれました。さっきまでチャ・チャ・チャだったBGMが、いつの間にかヨハン・シュトラウス2世の『青く美しきドナウ』になっています。
私「よろしくお願いします!!」
先生の手に自分の手を乗せて、ホールドの姿勢をとると、あとはリードによってぐんぐん引っ張られ、くるくると踊らされてしまうのでした。
私(こ、この先生・・・やっぱりリードめっちゃうまい!!)
先生「悪くないですよ。ちゃんと覚えていらっしゃったようですね」
私「ハア、ハア、ハア」
先生「でも体力だけは落ちているようですね。定期的に練習することでダンスに必要な筋力を付ければ、もっと安定性が増しますよ」
私「ハア、ハア、ハア」
久しぶりのダンスに息が上がる私とは違って、先生はケロっとしています。さすが現役。
先生「どうですか?ここの教室で定期的に踊ってみませんか?そして競技会に出てみませんか?」
私「ハア、ハア、ハア」
犬か。そんないつまでもハアハア言っちゃって、私は犬か。
犬ばりにハアハアしている私の手をひいてソファに座らせた先生は、どこかに消えました。今のうちに息を整えよう。
私「ふうー・・・」
先生「どうぞ」
先生は、温かい紅茶で満ちたティーカップを持って現れました。
私「ありがとうございます」
先生「どうでしたか?また踊ってみたくなったでしょう。こちらが教室のパンフレット、こちらはコースなどの説明です。体験レッスンを受けられたかたは、以降の見学が自由なので、いつでもいらっしゃってください」
私「あ、ありがとうございます」
先生「これから次の生徒さんの練習が始まるので、見ていかれたらどうですか?」
せっかくなので、見学していくことにしました。老年の男女のペアです。会話内容から、夫婦だと思われます。
D「綺麗だったよ、さゆ」
ソファに座っている私の隣に、ふわっとDが腰かけてきました。
私「ありがとう」
老年のペアは踊っているし、先生は彼らを注意深く見ていてこっちを見ていないし、BGMもかかっているので大丈夫かなと思って、私はひそひそ声でお礼を言いました。
D「さゆはシンデレラじゃなくて眠り姫だけどね・・・」
家に帰ってきた私は、パンフレットを見ながら溜息をつきました。
私「どうしようかな、また始めようかな・・・でも仕事もあるし、実際に始めたら休日だけしか行けなさそうだなあ」
Dもいるし。仕事の日はあまりDの相手をしてあげられないから、休日はDにかまってあげたいんだよね。短時間のレッスンならできそうだけど、あまり現実的じゃないな。
D「さゆ、隣に座ってもいいかい」
私「いいよ、許可なんて取らずに、自由に座っていいんだよ」
Dは嬉しそうにベッドの上に座ってきました。
D「さゆは、かわいいね」
くすくす笑うDにそっと肩を押されて、私はベッドの上にモフっと倒れこみました。Dがのしかかってきて、首筋やデコルテをくすぐったく舐めはじめました。じゃれて遊びたいのかな?誘ってるの?
私「う」
ぞくぞくして顔をそらしたとき、視界に入った姿見鏡に、Dの姿が映っていることに気づきました。
私「ね、ねえD!」
D「なんだい?」
私「鏡に映ってるよ!!」
D「?」
私が指さした鏡をDは見て、首をかしげました。鏡の中には私達二人の姿が映っています。
D「どうしたんだい?鏡は、ものを映すためにあるものだよ」
私「ああ、その、Dも映るんだって思って・・・」
姿見は縦長だから映るときはいつも私一人だったし、大きな鏡のある浴室や洗面所(脱衣所)には、Dには入らないようにお願いしていたから(詳細は過去記事「お風呂」参照)気づかなかったけど、Dって鏡に映るんだ・・・なんか、何となくDは鏡に映らないと思い込んでたけど・・・
私「映るんだね・・・」
そうだよ、さっき社交ダンス教室で踊っているときに感じた違和感はこれだよ。社交ダンスの教室というものは、踊っている姿を自分で確認できるように、壁が巨大な鏡張りになっているんです。その鏡で時々自分の姿を確認しながら踊っていたんだけど、ソファの隣に立ってこっちを見ているDが視界に入ったとき、Dの背後にある鏡にDの後ろ姿が映ってたの!!踊るために頭と体を使うことに必死でさっきは深く考えなかったけど、さっき既にDは鏡に映ってたんだよ!!
D「映るよ」
あっさりとDは言いました。
D「鏡を見ていてごらん」
鏡の中のDが、私を抱きしめました。同時に、私の体もDによって抱きしめられていました。
D「ほらね」
鏡の中のDが、いたずらっぽく笑いました。同時に、頭上でくすくすと笑う声が聞こえます。本物のDも、鏡に映っている通りに同じ顔で笑っているのでしょう。
復活
昨日あれだけ落ち込んで、泣いてDに迷惑を掛けたというのに、今日お出かけをしたらすっかり元気になってしまいました。単純な性格です。
私はもともと、綺麗な場所や、かわいいお店や、華やかなところに出かけるのが好きなのです。いつもよりお洒落な服を着て、余所行きのバッグを持って、ジュエリーを光らせながら、ハイヒールをカツンカツンと高鳴らせて歩いたら、もう泣いてなどいられないのです。楽しまなきゃもったいない!!って。
とりあえず私は、まずはサンタ・マリア・ノヴェッラさんに行くことにしました。渋谷にある本店のほうがアパートから近いので普段はそちらしか行かないのですが、銀座店が移転オープンしたと聞いて、一度行ってみたいと思っていたのです。
私(えーっと、地図によればこの辺りなんだけど・・・?)
ところが、お店があると思われる道を歩いても、それらしき店が見当たりません。
私(・・・あれ?)
探しながら歩いているうちに、道が終わって交差点まで出てしまいました。見落としちゃったのかな。私は、同じ道をもう一度、逆方向に歩いてみることにしました。
私(やっぱり、無いよね・・・?)
さっきからずっと立っていたおじさんが、私のほうをチラ見しました。人通りが少ないので、きっと私がさっき通ったことを覚えていて(あの子、さっきも通ったよな?)とか思っているのでしょう。
私(また道の終わりまで来ちゃった!!うそー!!)
地図は間違いなくここで合ってるはずです。お店は一階に入っているはずです。ならば、見落とすなんて普通は無いのに。
私(仕方無い、もう一度逆方向に歩いてみよう)
私は、もう一度道を歩いてみることにしました。もうこの道を歩くのは今日で3回目です。さっきのおじさんが(また来た・・・!!)みたいな顔をして私のほうを見ました。(あの子、迷子になってるんだな・・・)とか思ってるのでしょう、ちょっと心配そうな顔でもあります。
D「さゆ、どうして店に入らないんだい?」
Dが話しかけてきました。
私「それが、入りたくても見つからないんだよね・・・」
私は小さく呟きました。自分にも聞こえないほど小さな、息だけのひそひそ声ですが、Dに伝えるには充分です。Dは、私が口から発した言葉なら、どんなに小さくても、どんなに遠くからでも、どんなに掠れていて不明瞭でも、聞き取ることができるのです。(詳細は過去記事「レースのハンカチ」「鳩」参照)
D「そこにあるよ?」
ずっと私の背後についてきていたDは、私の隣まで歩いてきて、すっと指さしました。
D「ほら、ごらん」
私「・・・ん?」
Dの指さす方向には、あのおじさんしかいません。どういうこと?
私「???」
私は、じーっとおじさんを見つめました。おじさんのほうも、いったい何事だろうかとこちらを見つめ返してきました。きっと今(俺に用?もしかして道を尋ねたい?)とか思われてるんだろうな。
私「あのおじさんに道を尋ねればいいってこと?」
Dはきょとんとして、それからくすくす笑いました。
D「違うよ。そこに店があるんだよ。ほら、よくごらん」
いや、店とか無いって・・・
・・・・・・
私(・・・あーーー!!あった!!)
ありました。おじさんのすぐ右隣に、人が一人通れそうなくらいの狭いガラスのドアがあり、見慣れたマークが描かれています。サンタ・マリア・ノヴェッラのトレードマークです。
私(あった!!あったけど、なんか・・・)
・・・すごく、小さい店になってない?
移転前の銀座店に来たことあるけど、もっとずっと大きかったよね?
とりあえず入ってみよう。
私がドアに近づくと、おじさんは(お前この店を探してたんか!!俺のすぐ隣にある店を!!つーか何度もこっち見てたのに、この店は目に入らなかったんか!?)みたいな顔をした後で、店のドアを見て(ああ・・・でもこの店、入り口わかりづらいかもな・・・)みたいな納得した顔をしていました。
※おじさんのセリフのアテレコは、全てブログ主の妄想で構成されています。
驚かせてごめんね、おじさん。勝手にアテレコしてごめんね、おじさん。
ドアを開いて中に入ると、店の中は、縦に長いつくりをしています。中もなかなかの狭さです。
私(記憶違いじゃないよね。以前の銀座店とは比べものにならないくらい、格段に狭くなってる)
サンタ・マリア・ノヴェッラの顧客は、18世紀のフィレンツェの伝統的な香りを愛する人達であり、こだわりの強いかたも多いです。中には、移転前の銀座店を愛していて銀座店が移転完了するまでの一年間くらい他店では買わなかった(移転前に買いだめした)というかたもいたそうです。そういう顧客達は、この新しい銀座店で満足できるのかなあ・・・
私(でも、広さがウリのブランドじゃないもんね。商品さえ良質なら、店の広さとか関係無いもん)
レモンハンドクリーム、買おうかなあ。ボディミルクはまだ残りがあるからいいよね。
ちょっと迷いましたが、結局何も買わずにお店を出てきました。
家に帰ってきた私は、お風呂場で足を洗ってから部屋に入りました。
これから、ベッドの上で足にボディミルクを塗ってマッサージをするのです。毎日ハイヒールを履いている身としては、こういったフットケアは重要です。
D「綺麗だね。それに、甘くて良い香りがするよ」
ボディミルクを足にのばしていく様子をじっと見ながら、Dが言いました。
私「・・・Dって、もしかして私の足が好き?」
なんか、ハイヒールを選ぶときも楽しそうに見てたよね。(詳細は過去記事「口付け」参照)
D「さゆの体はどこも好きだよ?」
Dは不思議そうに首をかしげました。
っていうかD、またそういう誤解されるような言い方して・・・
私「D、よく私の足にキスしてくれるじゃない?」
D「従僕が主人に口づけすることを許されている場所は、手足だけだからね」
そっか、確かに以前そう言ってたね。(詳細は過去記事「こだわり」参照)言われてみれば、手の甲や腕の内側は、手の甲にキスをするいつもの儀式(?)や就寝前の触覚の訓練で、ほぼ毎日キスされてるもんね。そう考えれば足は少ないほうかな。
でも、普通は足にキスとかしないでしょ?だから、なんか意識しちゃうんだよね。Dにそのつもりは無いってわかってるんだけど、どきっとしちゃうんだ。
・・・そ、そうだよ、どきっとしたと言えば、昨日もだよ。
私「ねえ、昨日・・・」
Dが私のほうを見て、首をかしげました。
私「私に、蹴っても良いって言ったでしょ」(詳細は過去記事「めそめそ」参照)
D「言ったよ」
Dは、こくりとうなずきました。
私「Dは少しも避けようとしてなかったけど、本当に私が蹴るかもしれないとは思わなかったの?」
私が足を振り上げても、Dは避けようとしなかったよ。
そりゃ、私がDを蹴るなんて絶対に無いと思う。だって私はDを蹴るくらいなら自分が蹴られたほうがマシだもん。でも、Dはそれをわかってたのかな。私はDを蹴ったりしないって、信頼してくれてたってことかな。その上で、私を冷静にさせるために言ったの?
D「蹴らないだろうと思っていたけど、蹴られても構わないと思って言ったんだよ」
私「え!?な、なんて無防備な・・・私より、よっぽどDのほうが心配だよ!!」
いつもDは私のことを心配だって言うけどさ、Dのほうが心配だよ。
D「心配しなくても、さゆに蹴られたくらいでは、どうともならないよ」
私「ええっ・・・、あの、怪我するかどうかじゃなくてね、普通、信頼している人から蹴られたら傷ついて絶望するでしょ?」
D「蹴ってさゆが元気になるなら、絶望しないよ?」
私「え、ええ・・・!?」
やっぱりDの思考回路は、人間とは違うんだ。
なんか自己犠牲的だよね・・・とにかくDの許す限りDに甘えていたら、Dが可哀想なことになっちゃいそうだよ。D本人は自分のことを可哀想とは思わないんだろうけど、私はすごく気になるよ。なんか、その調子でDが無理したりしてないか心配になるな・・・気を付けて見ていてあげなくちゃね。
私「大切にするね。Dのこと、すっごく大切にするよ」
私はDの手をぎゅっと握りました。
D「僕は、さゆを大切にするよ。とても大切にするよ」
Dは、私の手を握り返してきました。
私はもともと、綺麗な場所や、かわいいお店や、華やかなところに出かけるのが好きなのです。いつもよりお洒落な服を着て、余所行きのバッグを持って、ジュエリーを光らせながら、ハイヒールをカツンカツンと高鳴らせて歩いたら、もう泣いてなどいられないのです。楽しまなきゃもったいない!!って。
とりあえず私は、まずはサンタ・マリア・ノヴェッラさんに行くことにしました。渋谷にある本店のほうがアパートから近いので普段はそちらしか行かないのですが、銀座店が移転オープンしたと聞いて、一度行ってみたいと思っていたのです。
私(えーっと、地図によればこの辺りなんだけど・・・?)
ところが、お店があると思われる道を歩いても、それらしき店が見当たりません。
私(・・・あれ?)
探しながら歩いているうちに、道が終わって交差点まで出てしまいました。見落としちゃったのかな。私は、同じ道をもう一度、逆方向に歩いてみることにしました。
私(やっぱり、無いよね・・・?)
さっきからずっと立っていたおじさんが、私のほうをチラ見しました。人通りが少ないので、きっと私がさっき通ったことを覚えていて(あの子、さっきも通ったよな?)とか思っているのでしょう。
私(また道の終わりまで来ちゃった!!うそー!!)
地図は間違いなくここで合ってるはずです。お店は一階に入っているはずです。ならば、見落とすなんて普通は無いのに。
私(仕方無い、もう一度逆方向に歩いてみよう)
私は、もう一度道を歩いてみることにしました。もうこの道を歩くのは今日で3回目です。さっきのおじさんが(また来た・・・!!)みたいな顔をして私のほうを見ました。(あの子、迷子になってるんだな・・・)とか思ってるのでしょう、ちょっと心配そうな顔でもあります。
D「さゆ、どうして店に入らないんだい?」
Dが話しかけてきました。
私「それが、入りたくても見つからないんだよね・・・」
私は小さく呟きました。自分にも聞こえないほど小さな、息だけのひそひそ声ですが、Dに伝えるには充分です。Dは、私が口から発した言葉なら、どんなに小さくても、どんなに遠くからでも、どんなに掠れていて不明瞭でも、聞き取ることができるのです。(詳細は過去記事「レースのハンカチ」「鳩」参照)
D「そこにあるよ?」
ずっと私の背後についてきていたDは、私の隣まで歩いてきて、すっと指さしました。
D「ほら、ごらん」
私「・・・ん?」
Dの指さす方向には、あのおじさんしかいません。どういうこと?
私「???」
私は、じーっとおじさんを見つめました。おじさんのほうも、いったい何事だろうかとこちらを見つめ返してきました。きっと今(俺に用?もしかして道を尋ねたい?)とか思われてるんだろうな。
私「あのおじさんに道を尋ねればいいってこと?」
Dはきょとんとして、それからくすくす笑いました。
D「違うよ。そこに店があるんだよ。ほら、よくごらん」
いや、店とか無いって・・・
・・・・・・
私(・・・あーーー!!あった!!)
ありました。おじさんのすぐ右隣に、人が一人通れそうなくらいの狭いガラスのドアがあり、見慣れたマークが描かれています。サンタ・マリア・ノヴェッラのトレードマークです。
私(あった!!あったけど、なんか・・・)
・・・すごく、小さい店になってない?
移転前の銀座店に来たことあるけど、もっとずっと大きかったよね?
とりあえず入ってみよう。
私がドアに近づくと、おじさんは(お前この店を探してたんか!!俺のすぐ隣にある店を!!つーか何度もこっち見てたのに、この店は目に入らなかったんか!?)みたいな顔をした後で、店のドアを見て(ああ・・・でもこの店、入り口わかりづらいかもな・・・)みたいな納得した顔をしていました。
※おじさんのセリフのアテレコは、全てブログ主の妄想で構成されています。
驚かせてごめんね、おじさん。勝手にアテレコしてごめんね、おじさん。
ドアを開いて中に入ると、店の中は、縦に長いつくりをしています。中もなかなかの狭さです。
私(記憶違いじゃないよね。以前の銀座店とは比べものにならないくらい、格段に狭くなってる)
サンタ・マリア・ノヴェッラの顧客は、18世紀のフィレンツェの伝統的な香りを愛する人達であり、こだわりの強いかたも多いです。中には、移転前の銀座店を愛していて銀座店が移転完了するまでの一年間くらい他店では買わなかった(移転前に買いだめした)というかたもいたそうです。そういう顧客達は、この新しい銀座店で満足できるのかなあ・・・
私(でも、広さがウリのブランドじゃないもんね。商品さえ良質なら、店の広さとか関係無いもん)
レモンハンドクリーム、買おうかなあ。ボディミルクはまだ残りがあるからいいよね。
ちょっと迷いましたが、結局何も買わずにお店を出てきました。
家に帰ってきた私は、お風呂場で足を洗ってから部屋に入りました。
これから、ベッドの上で足にボディミルクを塗ってマッサージをするのです。毎日ハイヒールを履いている身としては、こういったフットケアは重要です。
D「綺麗だね。それに、甘くて良い香りがするよ」
ボディミルクを足にのばしていく様子をじっと見ながら、Dが言いました。
私「・・・Dって、もしかして私の足が好き?」
なんか、ハイヒールを選ぶときも楽しそうに見てたよね。(詳細は過去記事「口付け」参照)
D「さゆの体はどこも好きだよ?」
Dは不思議そうに首をかしげました。
っていうかD、またそういう誤解されるような言い方して・・・
私「D、よく私の足にキスしてくれるじゃない?」
D「従僕が主人に口づけすることを許されている場所は、手足だけだからね」
そっか、確かに以前そう言ってたね。(詳細は過去記事「こだわり」参照)言われてみれば、手の甲や腕の内側は、手の甲にキスをするいつもの儀式(?)や就寝前の触覚の訓練で、ほぼ毎日キスされてるもんね。そう考えれば足は少ないほうかな。
でも、普通は足にキスとかしないでしょ?だから、なんか意識しちゃうんだよね。Dにそのつもりは無いってわかってるんだけど、どきっとしちゃうんだ。
・・・そ、そうだよ、どきっとしたと言えば、昨日もだよ。
私「ねえ、昨日・・・」
Dが私のほうを見て、首をかしげました。
私「私に、蹴っても良いって言ったでしょ」(詳細は過去記事「めそめそ」参照)
D「言ったよ」
Dは、こくりとうなずきました。
私「Dは少しも避けようとしてなかったけど、本当に私が蹴るかもしれないとは思わなかったの?」
私が足を振り上げても、Dは避けようとしなかったよ。
そりゃ、私がDを蹴るなんて絶対に無いと思う。だって私はDを蹴るくらいなら自分が蹴られたほうがマシだもん。でも、Dはそれをわかってたのかな。私はDを蹴ったりしないって、信頼してくれてたってことかな。その上で、私を冷静にさせるために言ったの?
D「蹴らないだろうと思っていたけど、蹴られても構わないと思って言ったんだよ」
私「え!?な、なんて無防備な・・・私より、よっぽどDのほうが心配だよ!!」
いつもDは私のことを心配だって言うけどさ、Dのほうが心配だよ。
D「心配しなくても、さゆに蹴られたくらいでは、どうともならないよ」
私「ええっ・・・、あの、怪我するかどうかじゃなくてね、普通、信頼している人から蹴られたら傷ついて絶望するでしょ?」
D「蹴ってさゆが元気になるなら、絶望しないよ?」
私「え、ええ・・・!?」
やっぱりDの思考回路は、人間とは違うんだ。
なんか自己犠牲的だよね・・・とにかくDの許す限りDに甘えていたら、Dが可哀想なことになっちゃいそうだよ。D本人は自分のことを可哀想とは思わないんだろうけど、私はすごく気になるよ。なんか、その調子でDが無理したりしてないか心配になるな・・・気を付けて見ていてあげなくちゃね。
私「大切にするね。Dのこと、すっごく大切にするよ」
私はDの手をぎゅっと握りました。
D「僕は、さゆを大切にするよ。とても大切にするよ」
Dは、私の手を握り返してきました。
口付け
今朝、目が覚めるときに、なんか甘くて良い香りがしました。
・・・ああ、昨日買ったバラの香りだな。枕元に生けて眠ったから。
でも、それにしては随分香りが濃いような・・・そう思って目を開くと、私が横たわっているベッドの上の、枕のすぐ隣、私の目の前にバラの花が落ちていました。茎の無い、花だけのバラです。
私「・・・え?」
枕元の花瓶にいけた茎から、お花だけ落ちちゃったの?
でもすぐに、それは違うとわかりました。透けているからです。これは現実のバラではありません。その透き通った綺麗なバラは、ベッドのあちこちに沢山落ちています。
D「お目覚めかい、さゆ」
声が聞こえたほうを見ると、Dが私の足元のベッドの上にもう一つバラを置いているところでした。
私「D、これ・・・」
私が上半身を起こすと、ベッドの上に幾つかのバラが落ちました。どうやらバラは私の体の上にも飾られていたようです。
D「かわいいね。こっちを向いておくれ」
Dの手の上にバラの蕾が現れて、ふわふわっと咲きました。すごく綺麗、魔法みたい。タルパだもんね、そもそもが魔法みたいなものか・・・
Dがそのバラを私の頭に近づけてきて、私は髪を触られる感触を感じました。しばらくして私の髪から離れたDの手にはバラの花がありません。どうやら髪に飾ってくれたようです。
D「よく似合うよ。すごく綺麗だね。それに甘くて良い香りがするよ」
Dが、そっと口づけをくれました。唇が離れても、私は夢見心地のまま、自分の膝の上に乗っているバラに指で触ってみました。しかし、全く感触がありません。それに驚いた瞬間、部屋じゅうに置かれていたバラは全て、細かい光の粒みたいになって消えていってしまいました。
私「あ、せっかくDがくれたのに・・・」
バラは全て消えて、甘い香りだけが残されました。どこかで嗅いだ覚えのある香りです。昨日、Dに選んでもらって買った枕元のバラの香りです。当然ながら、この枕元のバラだけは消えずに残っています。
私「・・・今のお花、Dが見せてくれたんだね。ありがとう。すごく綺麗だったよ」
D「お気に召したなら何よりだよ」
Dは嬉しそうです。少し得意げにも見えます。
私「お花、私が触ったせいで消えちゃったの?ごめんね、せっかくDがくれたのに」
私はしょんぼりしましたが、Dは首を振りました。
D「あれは、ああいうものだから、気にする必要は全く無いよ。こちらの花も儚いけど、あちらの花はもっと儚いんだよ。ひとときの夢のようなものさ」
夢か・・・私は夢を見れない体質だから、夢にちょっと憧れてたんだ。夢みたいで綺麗だったなあ。D、ありがとうね。
D「むしろ、いつまでもさゆの傍に残ってしまうようでは困るからね」
私「え?どういうこと?」
Dは口元を上げて無言で微笑むだけです。
私(これも、Dの秘密なのかな・・・)
D「バラに囲まれて眠るさゆは、眠り姫みたいだったよ」
眠り姫・・・前にもDはその話をしていたなあ。なんか普通の眠り姫とは違うお話だったけど、それはDが作ったお伽話だって言ってたよね。気に入っているお伽噺なのかな。(詳細は過去記事『お伽噺「眠り姫」編』参照)
D「でも、今朝もちゃんと目を覚ましてくれたね。良かったよ」
今日は雨も止んでいたので、パンプスを見に行きました。私は体が小柄なので、靴のサイズも22cmです。この大きさでハイヒールのシンプルなエナメルのパンプスでベルト付き(ストラップ付き)って滅多に無いから、あっても売り切れてたりとかするんだよね。最寄り駅のデパートに無かったら、あちこちに出かけて探さなきゃなあ。どーしても無かったら中敷きを敷いてワンサイズ大きいものを買うかネット通販かなあ。
先にブーティを修理に出して、それからパンプスを探すことにしました。ブーティは底のゴムの部分が擦り減っただけなので、短時間でその日のうちに直してもらうことができます。以前にゴムが完全に擦り減っちゃったときはヒールから変えなきゃいけなくなったから、それ以来ゴムが完全に無くなっちゃう前に修理に出すようにしているのです。私はブーティを修理屋さんに預けて、パンプスを見に行くことにしました。
私(えーっと、まずは2階か・・・)
デパートの靴売り場って、どうしてワンフロアに固まってないんだろ。どこのデパートに行っても大抵そうだよね。歩かせることでその間ウィンドゥショッピングさせて色々買わせようっていう魂胆なのかな。だとしたら人間の心理を巧みに操っていますなあ。だってこうやって見ていると、つい、この綺麗なガラスの花瓶とか、このポストカードとかも、買いたくなっちゃうよね・・・あっ、これもかわいいなあ。
D「さゆ、早く靴を履いた姿を見せておくれ。楽しみだよ」
おっといけない。靴売り場にいかなきゃ。ありがとうD。
私(わりと最近は、シンプルなのが店頭に置かれてるから良いよね・・・)
数年前はシンプルなのが全然置かれてなかったんだもん。そういう流行だったのかもしれないけど、ごちゃごちゃ色々な飾りが付いてたり、派手な柄だったり、シンプルだと思ったらオープントゥだったりして。そういうカジュアルなのじゃなくて、私は靴はフォーマルなのが好きなんだよね。黒タイツにシンプルな黒ハイヒールのパンプスじゃなきゃ嫌だもん。
ていうか、それが一番足が長く見えるんだよね。ほら、自分低身長ですから・・・
私がぺたんこ靴を履くと子供みたいになっちゃうんですよね・・・
私(あ、これ良いんじゃない?)
手に取ったのは、シンプルな黒いパンプスです。エナメルじゃなくてスエードだけど、足の甲にベルト付でヒールは10cm。いいじゃん。
私「すみません、この靴で22cmのサイズってありますか?」
店員さん「お調べ致します。こちらの椅子にお座りになって、少々お待ちくださいませ」
店員さんは、すぐに調べてきてくれました。しかも、似たような黒いパンプスを他にも二つ持って。
店員「申し訳ございません、こちらのお靴は22半からのお作りでした。でも、こちらの商品でしたら22からのご用意がございます。お試しになりますか?」
私「わあ、ありがとうございます!!助かります!!」
22cmのハイヒールは少ないから、店員さんも何となく事情がわかっているのかもしれません。店員さんはとても親切で、似たようなシンプルな黒いハイヒールを集めてきてくれました。
私「すみませんホント、ありがとうございます・・・!!」
せっかくなので、店員さんが持ってきてくださった2つを含め、合計3つの靴を全部履いてみることにしました。
一つめは最初に自分で見つけたスエードのベルト付きの靴です。
私(履き心地も良いな。スエードだけあって柔らかいし、足が楽だなあ。仕事用にはちょうど良さそう)
靴を履いて椅子から立ち上がって、鏡に姿を映したり歩いてみたりしている私を、Dがじっと見ています。
私(二つめは、合成皮革のラウンドトゥ。ベルトは足首。あ・・・これはちょっと歩きにくいかな)
足首のベルトは、きゅっと引き絞ってもホールド力があまり無く、走ったりするのは難しそうです。機能的なパンプスじゃなくてお洒落用パンプスなんだね。
私(3つめ。これはエナメルだけど、ヒールが高いから仕事用にはならないなあ。ストームがあれば別だけど、ストーム無しでこのヒールの高さはちょっとなあ)
履いた感じ、12cmくらいありそうだね。ストームが2cmあれば実質のヒールは10cmなんだけどな。見た目は一番お洒落だけど、仕事用にはならないなあ・・・
鏡の前で姿を映してみて、椅子まで戻ろうと振り向くと、すぐ傍にDがいて驚きました。
あれ?さっきまでDは椅子のところで見ていたのに。
Dは、私の足元をじっと見ています。
私(どうしたんだろ。でも、ここで話しかけたり、リアクション取ったりしたら私は不審者になっちゃうな)
椅子まで戻ってきて、靴を脱ごうと手をかけたときに、Dが話しかけてきました。
D「脱がないで、足を組んでみておくれ」
えっ、何?どうしたの?
私(・・・こうかな?)
とりあえず、足を組んでみました。
D「いいね・・・」
Dは私の前に座り込み、靴に触れました。そのまま、そーっと指を上に滑らせて私の足を撫でました。私は声を出しそうになりました。
私(や、やばいやばい!!ここで声とか出したら不審者になっちゃう!!Dってば何してるの!!)
Dはお構いなしに、私の足に口づけを落とそうとしています。
私(脱ごう脱ごう!!早く早く!!)
Dに足が当たらないように体の向きを変えて、私は組んでいた足を戻し、靴を脱ぎました。
私(危なかった・・・何なのもう!!ここ外だよ!!)
私はDを睨もうと振り返りましたが、Dが口元にいつもの笑みを浮かべつつも、残念そうにがっかりしていたので、かわいそうになってやめました。
私(D、この靴が気に入ったのかな。でもこれは買わないよ?だって12cmヒールの靴なら、ストームが1cmあってもっと履きやすいのを持ってるし)
Dって、こういう高いハイヒールが好きなのかな・・・家に帰ったら持ってるのを履いてあげたほうがいいのかな・・・まさかね・・・
結局、仕事用の靴には、スエードのものを買うことにしました。修理が終わったブーティを受け取って、家に帰ってきた私は、靴箱の中にしまってある12cmのハイヒールを取り出してみました。
私(いや、でも、まさかね・・・)
また私の勝手な妄想だよね?
D「さゆ、そこは寒いよ。君の体に良くないよ。こっちにおいで」
Dがベッドの前で手招きしています。私は慌ててハイヒールを靴箱にしまい、手を洗うことにしました。
手を洗って部屋に入ると、Dはベッドの前の床に座っていて、自分の前のベッドをぽんぽんと叩きました。
D「お掛けよ」
私「あ、ああ、うん・・・」
私はベッドの上に腰かけて、暖房を付けました。
私「Dもベッドに座りなよ」
私は自分の隣をぽふぽふと叩きましたが、Dは首を振りました。
D「ここのほうが、君の足に口づけをしやすいからね」
私「え」
D「さゆの足をずっと見ていたら、口づけをしたくなったよ」
私「えっ」
D「とても綺麗だからね。それに甘くて良い香りがするよ。だから、口付けてもいいかい?」
さっき私が拒否したせいか、Dは許可を求めてきました。私が驚いて黙っている間も、おとなしく私を見上げたまま、じっと待っています。
Dにとってはさあ!!前にもDが言っていた通り、Dはどこを触られても同じなんだろうけど!!だってもともとのDの姿は人間とは違うって言ってたもんね!!きっとあのとき一瞬見せたモヤみたいな姿(詳細は過去記事「怪談」参照)が本当の姿なんだろうけど!!だからDにとっては足へのキスだって、ちょっと手を繋ぐだけと同じことなんだろうけど!!でもさ!!そういうのはさ!!人間にとってはさ!!私にとってはさあ!!
私「・・・うん」
・・・も、もちろん良いよ・・・だ、だって、Dのこと好きなんだもん・・・うう、恥ずかし・・・
・・・ああ、昨日買ったバラの香りだな。枕元に生けて眠ったから。
でも、それにしては随分香りが濃いような・・・そう思って目を開くと、私が横たわっているベッドの上の、枕のすぐ隣、私の目の前にバラの花が落ちていました。茎の無い、花だけのバラです。
私「・・・え?」
枕元の花瓶にいけた茎から、お花だけ落ちちゃったの?
でもすぐに、それは違うとわかりました。透けているからです。これは現実のバラではありません。その透き通った綺麗なバラは、ベッドのあちこちに沢山落ちています。
D「お目覚めかい、さゆ」
声が聞こえたほうを見ると、Dが私の足元のベッドの上にもう一つバラを置いているところでした。
私「D、これ・・・」
私が上半身を起こすと、ベッドの上に幾つかのバラが落ちました。どうやらバラは私の体の上にも飾られていたようです。
D「かわいいね。こっちを向いておくれ」
Dの手の上にバラの蕾が現れて、ふわふわっと咲きました。すごく綺麗、魔法みたい。タルパだもんね、そもそもが魔法みたいなものか・・・
Dがそのバラを私の頭に近づけてきて、私は髪を触られる感触を感じました。しばらくして私の髪から離れたDの手にはバラの花がありません。どうやら髪に飾ってくれたようです。
D「よく似合うよ。すごく綺麗だね。それに甘くて良い香りがするよ」
Dが、そっと口づけをくれました。唇が離れても、私は夢見心地のまま、自分の膝の上に乗っているバラに指で触ってみました。しかし、全く感触がありません。それに驚いた瞬間、部屋じゅうに置かれていたバラは全て、細かい光の粒みたいになって消えていってしまいました。
私「あ、せっかくDがくれたのに・・・」
バラは全て消えて、甘い香りだけが残されました。どこかで嗅いだ覚えのある香りです。昨日、Dに選んでもらって買った枕元のバラの香りです。当然ながら、この枕元のバラだけは消えずに残っています。
私「・・・今のお花、Dが見せてくれたんだね。ありがとう。すごく綺麗だったよ」
D「お気に召したなら何よりだよ」
Dは嬉しそうです。少し得意げにも見えます。
私「お花、私が触ったせいで消えちゃったの?ごめんね、せっかくDがくれたのに」
私はしょんぼりしましたが、Dは首を振りました。
D「あれは、ああいうものだから、気にする必要は全く無いよ。こちらの花も儚いけど、あちらの花はもっと儚いんだよ。ひとときの夢のようなものさ」
夢か・・・私は夢を見れない体質だから、夢にちょっと憧れてたんだ。夢みたいで綺麗だったなあ。D、ありがとうね。
D「むしろ、いつまでもさゆの傍に残ってしまうようでは困るからね」
私「え?どういうこと?」
Dは口元を上げて無言で微笑むだけです。
私(これも、Dの秘密なのかな・・・)
D「バラに囲まれて眠るさゆは、眠り姫みたいだったよ」
眠り姫・・・前にもDはその話をしていたなあ。なんか普通の眠り姫とは違うお話だったけど、それはDが作ったお伽話だって言ってたよね。気に入っているお伽噺なのかな。(詳細は過去記事『お伽噺「眠り姫」編』参照)
D「でも、今朝もちゃんと目を覚ましてくれたね。良かったよ」
今日は雨も止んでいたので、パンプスを見に行きました。私は体が小柄なので、靴のサイズも22cmです。この大きさでハイヒールのシンプルなエナメルのパンプスでベルト付き(ストラップ付き)って滅多に無いから、あっても売り切れてたりとかするんだよね。最寄り駅のデパートに無かったら、あちこちに出かけて探さなきゃなあ。どーしても無かったら中敷きを敷いてワンサイズ大きいものを買うかネット通販かなあ。
先にブーティを修理に出して、それからパンプスを探すことにしました。ブーティは底のゴムの部分が擦り減っただけなので、短時間でその日のうちに直してもらうことができます。以前にゴムが完全に擦り減っちゃったときはヒールから変えなきゃいけなくなったから、それ以来ゴムが完全に無くなっちゃう前に修理に出すようにしているのです。私はブーティを修理屋さんに預けて、パンプスを見に行くことにしました。
私(えーっと、まずは2階か・・・)
デパートの靴売り場って、どうしてワンフロアに固まってないんだろ。どこのデパートに行っても大抵そうだよね。歩かせることでその間ウィンドゥショッピングさせて色々買わせようっていう魂胆なのかな。だとしたら人間の心理を巧みに操っていますなあ。だってこうやって見ていると、つい、この綺麗なガラスの花瓶とか、このポストカードとかも、買いたくなっちゃうよね・・・あっ、これもかわいいなあ。
D「さゆ、早く靴を履いた姿を見せておくれ。楽しみだよ」
おっといけない。靴売り場にいかなきゃ。ありがとうD。
私(わりと最近は、シンプルなのが店頭に置かれてるから良いよね・・・)
数年前はシンプルなのが全然置かれてなかったんだもん。そういう流行だったのかもしれないけど、ごちゃごちゃ色々な飾りが付いてたり、派手な柄だったり、シンプルだと思ったらオープントゥだったりして。そういうカジュアルなのじゃなくて、私は靴はフォーマルなのが好きなんだよね。黒タイツにシンプルな黒ハイヒールのパンプスじゃなきゃ嫌だもん。
ていうか、それが一番足が長く見えるんだよね。ほら、自分低身長ですから・・・
私がぺたんこ靴を履くと子供みたいになっちゃうんですよね・・・
私(あ、これ良いんじゃない?)
手に取ったのは、シンプルな黒いパンプスです。エナメルじゃなくてスエードだけど、足の甲にベルト付でヒールは10cm。いいじゃん。
私「すみません、この靴で22cmのサイズってありますか?」
店員さん「お調べ致します。こちらの椅子にお座りになって、少々お待ちくださいませ」
店員さんは、すぐに調べてきてくれました。しかも、似たような黒いパンプスを他にも二つ持って。
店員「申し訳ございません、こちらのお靴は22半からのお作りでした。でも、こちらの商品でしたら22からのご用意がございます。お試しになりますか?」
私「わあ、ありがとうございます!!助かります!!」
22cmのハイヒールは少ないから、店員さんも何となく事情がわかっているのかもしれません。店員さんはとても親切で、似たようなシンプルな黒いハイヒールを集めてきてくれました。
私「すみませんホント、ありがとうございます・・・!!」
せっかくなので、店員さんが持ってきてくださった2つを含め、合計3つの靴を全部履いてみることにしました。
一つめは最初に自分で見つけたスエードのベルト付きの靴です。
私(履き心地も良いな。スエードだけあって柔らかいし、足が楽だなあ。仕事用にはちょうど良さそう)
靴を履いて椅子から立ち上がって、鏡に姿を映したり歩いてみたりしている私を、Dがじっと見ています。
私(二つめは、合成皮革のラウンドトゥ。ベルトは足首。あ・・・これはちょっと歩きにくいかな)
足首のベルトは、きゅっと引き絞ってもホールド力があまり無く、走ったりするのは難しそうです。機能的なパンプスじゃなくてお洒落用パンプスなんだね。
私(3つめ。これはエナメルだけど、ヒールが高いから仕事用にはならないなあ。ストームがあれば別だけど、ストーム無しでこのヒールの高さはちょっとなあ)
履いた感じ、12cmくらいありそうだね。ストームが2cmあれば実質のヒールは10cmなんだけどな。見た目は一番お洒落だけど、仕事用にはならないなあ・・・
鏡の前で姿を映してみて、椅子まで戻ろうと振り向くと、すぐ傍にDがいて驚きました。
あれ?さっきまでDは椅子のところで見ていたのに。
Dは、私の足元をじっと見ています。
私(どうしたんだろ。でも、ここで話しかけたり、リアクション取ったりしたら私は不審者になっちゃうな)
椅子まで戻ってきて、靴を脱ごうと手をかけたときに、Dが話しかけてきました。
D「脱がないで、足を組んでみておくれ」
えっ、何?どうしたの?
私(・・・こうかな?)
とりあえず、足を組んでみました。
D「いいね・・・」
Dは私の前に座り込み、靴に触れました。そのまま、そーっと指を上に滑らせて私の足を撫でました。私は声を出しそうになりました。
私(や、やばいやばい!!ここで声とか出したら不審者になっちゃう!!Dってば何してるの!!)
Dはお構いなしに、私の足に口づけを落とそうとしています。
私(脱ごう脱ごう!!早く早く!!)
Dに足が当たらないように体の向きを変えて、私は組んでいた足を戻し、靴を脱ぎました。
私(危なかった・・・何なのもう!!ここ外だよ!!)
私はDを睨もうと振り返りましたが、Dが口元にいつもの笑みを浮かべつつも、残念そうにがっかりしていたので、かわいそうになってやめました。
私(D、この靴が気に入ったのかな。でもこれは買わないよ?だって12cmヒールの靴なら、ストームが1cmあってもっと履きやすいのを持ってるし)
Dって、こういう高いハイヒールが好きなのかな・・・家に帰ったら持ってるのを履いてあげたほうがいいのかな・・・まさかね・・・
結局、仕事用の靴には、スエードのものを買うことにしました。修理が終わったブーティを受け取って、家に帰ってきた私は、靴箱の中にしまってある12cmのハイヒールを取り出してみました。
私(いや、でも、まさかね・・・)
また私の勝手な妄想だよね?
D「さゆ、そこは寒いよ。君の体に良くないよ。こっちにおいで」
Dがベッドの前で手招きしています。私は慌ててハイヒールを靴箱にしまい、手を洗うことにしました。
手を洗って部屋に入ると、Dはベッドの前の床に座っていて、自分の前のベッドをぽんぽんと叩きました。
D「お掛けよ」
私「あ、ああ、うん・・・」
私はベッドの上に腰かけて、暖房を付けました。
私「Dもベッドに座りなよ」
私は自分の隣をぽふぽふと叩きましたが、Dは首を振りました。
D「ここのほうが、君の足に口づけをしやすいからね」
私「え」
D「さゆの足をずっと見ていたら、口づけをしたくなったよ」
私「えっ」
D「とても綺麗だからね。それに甘くて良い香りがするよ。だから、口付けてもいいかい?」
さっき私が拒否したせいか、Dは許可を求めてきました。私が驚いて黙っている間も、おとなしく私を見上げたまま、じっと待っています。
Dにとってはさあ!!前にもDが言っていた通り、Dはどこを触られても同じなんだろうけど!!だってもともとのDの姿は人間とは違うって言ってたもんね!!きっとあのとき一瞬見せたモヤみたいな姿(詳細は過去記事「怪談」参照)が本当の姿なんだろうけど!!だからDにとっては足へのキスだって、ちょっと手を繋ぐだけと同じことなんだろうけど!!でもさ!!そういうのはさ!!人間にとってはさ!!私にとってはさあ!!
私「・・・うん」
・・・も、もちろん良いよ・・・だ、だって、Dのこと好きなんだもん・・・うう、恥ずかし・・・
バラ
連休初日です。どこに出かけようかな~とワクワクしながら起きました。
が、外は雨で、めちゃくちゃ寒いです。あらまあ・・・
まっ、いいや!ここのところの仕事の疲れもあるし、今日は遠出はやめて、お茶でも飲んでゆっくりすることにしよ~。
ルピシアさんまで出かけると少し遠いので、近所の茶葉屋さんに行きました。ルピシアさんとは違って珍しいお茶は滅多に入りませんが、いつも安定した品質のお茶が切れることなく置いてあるのです。
店員さん「いらっしゃいませ」
私「こんにちは。ローズティーを選びたいんです」
店員さん「良いものがありますよ。素晴らしい香りのダマスクローズの蕾で、もちろん無農薬・無着色・無添加の、変わった色の商品が入ったんですよ」
そう言って見せてくれたのは、鮮やかな薄紅色の蕾です。アンティークピンクとか紫が多いのに、こういう色は珍しいなあ。
私「わあ、かわいい。綺麗な色ですね」
店員さん「ええそれはもう、ティーポットの中でも綺麗に咲きますよ」
イチオシの商品だということで、そのダマスクローズの蕾のローズティーを買いました。このお店には紅茶やハーブのジャムやお菓子も少し売っているのですが、その中のカモミールのジャムの、一番小さな瓶を一つ買いました。私は一人暮らしなので普通の大きさの瓶だと余ってしまうのです。ここのお店は、3回分くらいの量の小さな瓶から置いてあるから嬉しいです。ジャムを買うならここのお店だなあ。ルピシアさんみたいな大手だとそういう気遣いはできないですからね。バラの花びらのジャムと迷ったけど、バラばっかりになっちゃうかなと思ってカモミールにしました。
次に、お花屋さんに行きました。駅の近くに最近できたお花屋さんで、まだ一度も入ったことが無かったので、どんなお店なのか見に来てみたかったのです。
店員さん「いらっしゃいませ」
私「こんにちは」
きょろきょろと店内を見回してみました。全ての切り花がガラスのケースに入れられていて、すっきりとしたつくりです。駅前の狭いスペースにできただけあって、お花の種類は多くありませんが、鉢植えに茶色い葉が無くきちんと管理されているようです。
私はDと筆談をするために携帯を取り出しました。
私(えーっと・・・『D、どのお花が好き?どれが一番綺麗かな?』っと)
D「どれも同じだよ。一番は無いよ」
私(お、おお・・・前回と同じ返答だ・・・)
おかしいなあ、Dはお花が好きだと思ったんだけどな。お花は好きだけど、種類には特にこだわりが無いってことなのかなあ。
私(あ、あきらめない!えっと・・・『部屋に飾るとしたら、どれが良いと思う?枕元の花瓶に生けるつもりだよ』)
Dは少し首をかしげてから、すぐに指さしました。
D「それなら、あの右から二番目のバラだね」
Dが指さしたものは、とても私好みの色をしたバラでした。全体的にアンティークな色と雰囲気をした、パステルピンクと白と薄い赤が混ざった色の、でも普段の私なら選ばない大型のバラです。上品な花びらが幾重にも重なって豪華です。
D「あれが一番さゆの寝顔に似合うからね。さゆを飾るならあれだよ」
Dは口元にいつもの笑顔を浮かべています。私は照れて恥ずかしくなりました。
私「あの、そこの右から二番目のバラを一本ください。その・・・贈り物用で」
贈り物用にしてしまいました。Dからの贈り物ということにしたかったのです。Dに選んでもらったし、とても嬉しかったからです。お花屋さんに対して『贈り物用』というキーワードを言うと、良い個体を選んで丁寧にラッピングをしてくれるのです。
・・・普通は。
ところが、店員さんが花入れから取り出した個体は、明らかに外側の花びらが水分を失いかけた個体でした。枯れかけです。私は慌ててストップをかけました。
私「ちょ、ちょっと待ってください!!もう少し元気な個体にしてください。外側までピンと張りのあるもので、まだ咲き掛けの、長持ちするものをお願いします」
店員さん「あ、えっと、じゃあこれで・・・」
次に選ばれた個体は、じゅうぶんな瑞々しさの新しい個体でした。ちょっとアナタちゃんと選べるじゃないですかあ!!
店員さん「すみません・・・うっかりしました」
いやわざとっしょ・・・これ、花に詳しくない人や、おとなしい人だったら買わされちゃってたんだろうなあ。駅前の地価が高いこの場所でお花屋さんをやっていくためには、多少古いお花から売っていかなきゃやっていけないんだろうな。ましてや今はオープンしたばかりだもんね。それには同情するけど、私も今回ばかりは枯れかけを買いたくなかったの、ごめんね・・・だって、だって今回のお花はDが選んでくれたんだもん!!
私「なんかすみません・・・今回ばかりは、ちょっと大切な贈り物でして・・・」
店員さん「いえいえ、すみませんでした。お花に詳しいんですね・・・」
き、気まずい・・・
なんか申し訳無い気分になったので、有料ラッピングを頼むことにしました。包装や装飾はとても上手で丁寧でした。私はお金を払って、寒いのに冷や汗をかきながらお礼を言って店を出ました。
私「ふうー。でも、すごく綺麗なお花が手に入ったからいっか。それにDに選んでもらえたし・・・」
玄関に帰ってきた私は、お花に顔を近づけてみました。とても綺麗で良い香りです。Dに初めて選んでもらったお花だよ。嬉しいな。大切にしよう。
D「良いね、とても君に似合うよ。すごく綺麗だよ。それに、甘くて良い香りがするね」
前回もDは同じことを言ってたよね。でも今回は、私にとっては特別なんだ。
私「花瓶に生けてあげなきゃね。でも、せっかく綺麗に包装してもらったから、ちょっと勿体無い気がするなあ・・・でもお水につけてあげなきゃ可哀想だもんね」
私が包装を解いていくと、Dは私の手元をじっと見ながら言いました。
D「何故、いつもと違う包装にしたんだい?」
私「Dが初めて選んでくれたお花だからね。特別なんだよ。Dからの贈り物ってことにしたかったの。お花の贈り物なんて素敵だよね」
D「花の贈り物・・・」
Dは小さく呟きました。
私「できた。すっごく綺麗!D、お花を選んでくれてありがとうね」
Dはこくりとうなずきました。
せっかくなので、さっき買ってきたローズティーを淹れてみることにしました。温めたティーポットにダマスクローズの蕾を入れ、そこにお湯をそそぐと、たちまち甘い香りが広がって、ふわふわとゆっくり花が開いていきます。
私「良い香り~!!」
やっぱりあの茶葉屋さんはハズレが無いね。またオススメを教えてもらおっと。
D「おいしいかい?」
私「うん。すっごく良い香りだよ」
バラの香りって落ち着くし体が温まる気がするから、大好きなんだ~。
D「確かに、甘くて良い香りだね」
私「Dも飲んでみる?」
飲んでいたティーカップを差し出してみると、Dは顔を近づけて、カップのふちを舐め上げました。
D「甘いね」
私「甘い?」
砂糖は入れてないんだけどな。香りが甘いってことかな。Dは甘い香りが好きだもんね。
・・・って、もしかして、甘いって私の唾液が?前にそんなこと言ってたよね。Dはそういうこと普通に言うからさ、どうしていいかわからなくなっちゃうよ・・・
私「えっと・・・もっと飲む?」
Dは首を振りました。
D「僕は、それを飲めないからね。さゆがお飲み」
私「うん・・・」
ああほら、どきどきしてきちゃった。Dはそんなつもり全然無いのにね。
私「音楽でも聞く?何かかけようか」
D「いいね。隣に座ってもいいかい」
私「うん」
こういうどきどきも、Dに触られたら伝わっちゃうのかな。で、でも・・・もう伝わっちゃってもいいんだもんね。
が、外は雨で、めちゃくちゃ寒いです。あらまあ・・・
まっ、いいや!ここのところの仕事の疲れもあるし、今日は遠出はやめて、お茶でも飲んでゆっくりすることにしよ~。
ルピシアさんまで出かけると少し遠いので、近所の茶葉屋さんに行きました。ルピシアさんとは違って珍しいお茶は滅多に入りませんが、いつも安定した品質のお茶が切れることなく置いてあるのです。
店員さん「いらっしゃいませ」
私「こんにちは。ローズティーを選びたいんです」
店員さん「良いものがありますよ。素晴らしい香りのダマスクローズの蕾で、もちろん無農薬・無着色・無添加の、変わった色の商品が入ったんですよ」
そう言って見せてくれたのは、鮮やかな薄紅色の蕾です。アンティークピンクとか紫が多いのに、こういう色は珍しいなあ。
私「わあ、かわいい。綺麗な色ですね」
店員さん「ええそれはもう、ティーポットの中でも綺麗に咲きますよ」
イチオシの商品だということで、そのダマスクローズの蕾のローズティーを買いました。このお店には紅茶やハーブのジャムやお菓子も少し売っているのですが、その中のカモミールのジャムの、一番小さな瓶を一つ買いました。私は一人暮らしなので普通の大きさの瓶だと余ってしまうのです。ここのお店は、3回分くらいの量の小さな瓶から置いてあるから嬉しいです。ジャムを買うならここのお店だなあ。ルピシアさんみたいな大手だとそういう気遣いはできないですからね。バラの花びらのジャムと迷ったけど、バラばっかりになっちゃうかなと思ってカモミールにしました。
次に、お花屋さんに行きました。駅の近くに最近できたお花屋さんで、まだ一度も入ったことが無かったので、どんなお店なのか見に来てみたかったのです。
店員さん「いらっしゃいませ」
私「こんにちは」
きょろきょろと店内を見回してみました。全ての切り花がガラスのケースに入れられていて、すっきりとしたつくりです。駅前の狭いスペースにできただけあって、お花の種類は多くありませんが、鉢植えに茶色い葉が無くきちんと管理されているようです。
私はDと筆談をするために携帯を取り出しました。
私(えーっと・・・『D、どのお花が好き?どれが一番綺麗かな?』っと)
D「どれも同じだよ。一番は無いよ」
私(お、おお・・・前回と同じ返答だ・・・)
おかしいなあ、Dはお花が好きだと思ったんだけどな。お花は好きだけど、種類には特にこだわりが無いってことなのかなあ。
私(あ、あきらめない!えっと・・・『部屋に飾るとしたら、どれが良いと思う?枕元の花瓶に生けるつもりだよ』)
Dは少し首をかしげてから、すぐに指さしました。
D「それなら、あの右から二番目のバラだね」
Dが指さしたものは、とても私好みの色をしたバラでした。全体的にアンティークな色と雰囲気をした、パステルピンクと白と薄い赤が混ざった色の、でも普段の私なら選ばない大型のバラです。上品な花びらが幾重にも重なって豪華です。
D「あれが一番さゆの寝顔に似合うからね。さゆを飾るならあれだよ」
Dは口元にいつもの笑顔を浮かべています。私は照れて恥ずかしくなりました。
私「あの、そこの右から二番目のバラを一本ください。その・・・贈り物用で」
贈り物用にしてしまいました。Dからの贈り物ということにしたかったのです。Dに選んでもらったし、とても嬉しかったからです。お花屋さんに対して『贈り物用』というキーワードを言うと、良い個体を選んで丁寧にラッピングをしてくれるのです。
・・・普通は。
ところが、店員さんが花入れから取り出した個体は、明らかに外側の花びらが水分を失いかけた個体でした。枯れかけです。私は慌ててストップをかけました。
私「ちょ、ちょっと待ってください!!もう少し元気な個体にしてください。外側までピンと張りのあるもので、まだ咲き掛けの、長持ちするものをお願いします」
店員さん「あ、えっと、じゃあこれで・・・」
次に選ばれた個体は、じゅうぶんな瑞々しさの新しい個体でした。ちょっとアナタちゃんと選べるじゃないですかあ!!
店員さん「すみません・・・うっかりしました」
いやわざとっしょ・・・これ、花に詳しくない人や、おとなしい人だったら買わされちゃってたんだろうなあ。駅前の地価が高いこの場所でお花屋さんをやっていくためには、多少古いお花から売っていかなきゃやっていけないんだろうな。ましてや今はオープンしたばかりだもんね。それには同情するけど、私も今回ばかりは枯れかけを買いたくなかったの、ごめんね・・・だって、だって今回のお花はDが選んでくれたんだもん!!
私「なんかすみません・・・今回ばかりは、ちょっと大切な贈り物でして・・・」
店員さん「いえいえ、すみませんでした。お花に詳しいんですね・・・」
き、気まずい・・・
なんか申し訳無い気分になったので、有料ラッピングを頼むことにしました。包装や装飾はとても上手で丁寧でした。私はお金を払って、寒いのに冷や汗をかきながらお礼を言って店を出ました。
私「ふうー。でも、すごく綺麗なお花が手に入ったからいっか。それにDに選んでもらえたし・・・」
玄関に帰ってきた私は、お花に顔を近づけてみました。とても綺麗で良い香りです。Dに初めて選んでもらったお花だよ。嬉しいな。大切にしよう。
D「良いね、とても君に似合うよ。すごく綺麗だよ。それに、甘くて良い香りがするね」
前回もDは同じことを言ってたよね。でも今回は、私にとっては特別なんだ。
私「花瓶に生けてあげなきゃね。でも、せっかく綺麗に包装してもらったから、ちょっと勿体無い気がするなあ・・・でもお水につけてあげなきゃ可哀想だもんね」
私が包装を解いていくと、Dは私の手元をじっと見ながら言いました。
D「何故、いつもと違う包装にしたんだい?」
私「Dが初めて選んでくれたお花だからね。特別なんだよ。Dからの贈り物ってことにしたかったの。お花の贈り物なんて素敵だよね」
D「花の贈り物・・・」
Dは小さく呟きました。
私「できた。すっごく綺麗!D、お花を選んでくれてありがとうね」
Dはこくりとうなずきました。
せっかくなので、さっき買ってきたローズティーを淹れてみることにしました。温めたティーポットにダマスクローズの蕾を入れ、そこにお湯をそそぐと、たちまち甘い香りが広がって、ふわふわとゆっくり花が開いていきます。
私「良い香り~!!」
やっぱりあの茶葉屋さんはハズレが無いね。またオススメを教えてもらおっと。
D「おいしいかい?」
私「うん。すっごく良い香りだよ」
バラの香りって落ち着くし体が温まる気がするから、大好きなんだ~。
D「確かに、甘くて良い香りだね」
私「Dも飲んでみる?」
飲んでいたティーカップを差し出してみると、Dは顔を近づけて、カップのふちを舐め上げました。
D「甘いね」
私「甘い?」
砂糖は入れてないんだけどな。香りが甘いってことかな。Dは甘い香りが好きだもんね。
・・・って、もしかして、甘いって私の唾液が?前にそんなこと言ってたよね。Dはそういうこと普通に言うからさ、どうしていいかわからなくなっちゃうよ・・・
私「えっと・・・もっと飲む?」
Dは首を振りました。
D「僕は、それを飲めないからね。さゆがお飲み」
私「うん・・・」
ああほら、どきどきしてきちゃった。Dはそんなつもり全然無いのにね。
私「音楽でも聞く?何かかけようか」
D「いいね。隣に座ってもいいかい」
私「うん」
こういうどきどきも、Dに触られたら伝わっちゃうのかな。で、でも・・・もう伝わっちゃってもいいんだもんね。
やりたいこと
今、帰ってきました。今日で年末年始の大仕事も終わりです。やったー!!
今年の仕事の成果は、例年のなんと110%越えです!!頑張った甲斐があったってもんですよ(泣)!!職場のみんなで頑張った結果です!!
思い起こせばクリスマスから今日まで、毎日毎日朝早くから夜遅くまで職場にこもって、よく仕事を頑張ったなあと思います。自分で自分を褒めちゃおーっと。よくやったぞさゆ!!
そして、明日から2週間の長期休暇です!!やったー!!
世間の皆様が年末年始にとられた休暇を、私達はこの時期にとるんです。皆様とちょっとずれるので、平日はどこに行くにもすいていて気分が良いです。
何しようかな!!何しようかな!!
タルパ系のやりたいこと
・香水店に行き、メンズの香水を調べてくる。
・Dの新しい服を考案する。
・Dに趣味かペットを提案する。
・パワーストーンを見に行く。
香水は、Dに何か香りをあげたいなと思っているので、Dの気に入るような香りを調べてみたいのです。
服は、今Dに着てもらっている服は、上手にイメージできない体のラインをうまく隠すような死神みたいなマントなので、せめて魔法使いみたいなローブにしてあげたいなって。すぐには無理でも、ちょっと考えてみたいです。
趣味かペットというのは、私が忙しくてDに構ってあげられないときに、Dに趣味があったりペットがいれば退屈しないんじゃないかなと思って。
パワーストーンは、Dは必要無いと言っていたのですが、一度見てみたいと思うのでお店に行ってみるだけ行きたいなって。
自分の趣味
・CA4LAの表参道店に行く。
・サンタ・マリア・ノヴェッラの銀座店に行く。
・新しいパンプスを買って、ついでにブーティを修理に出す。
・ルピシアで紅茶とハーブティーを選ぶ。
CA4LAさんという帽子店に行ってロシア帽を見てきたいです。国産の良質な帽子を置いているお店です。店内がすっごくお洒落で、ホームページもすっごくお洒落なんです。
サンタ・マリア・ノヴェッラさんは私の大好きなブランドです。イタリアのフィレンツェに本店があって、かの有名なメディチ家のカテリーナが愛用した香水が当時のレシピのまま売っているんですよ。銀座店が新しくリニューアルしてから一度も行っていないので、ずっと行きたかったんです。ハンドクリームを買いたいな。
ブーティはヒールが擦り減ってきたから修理に出して、新しいパンプスを買いたいです。黒くてシンプルなエナメルの。低身長だから勿論ハイヒール!!でも仕事用だから10センチくらいの低めなのでいいや。
ルピシアさんではローズティーを買いたいです。体が温まりそうな甘い香りの。
あと、こういう時間があるときに美術館にも行きたいんですけど、今は私の興味があるのをやってないんですよね。もう少し先になればルーブル美術館展(16~19世紀半ばのヨーロッパの風俗画)とかグエルチーノ展(イタリアン・バロック)とかがあるので、行くつもりです。バロックは大好物だけど風俗画はなあ・・・でも時代的にルネサンスやバロックとかぶるしブーシェの絵が来るそうなので、私の趣味に合うんじゃないかなと思ってます。
Dとやってみたいこと
・部屋に飾るお花をDに選んでもらう。
・一緒に何かの映画を見る。
・たくさんお話をする。
・ロリポップを舐めてもらう。
お花を選んでもらうのは以前の休日にもしてもらったんですが、今回はリベンジということで。
映画は、友達が「プラダを着た悪魔」を貸してくれたので、それにしようかな。
お話は、この年末年始の忙しさでできなかったぶん、たっくさんしたいです。
ロリポップは、Dは何も食べないけど、味覚はあるのかな?って気になるので、飴ならDも舐められるんじゃないかと思って。
ぱっと思いつくのはこのくらいかな?もっといろいろしてみたいな~。
今年の仕事の成果は、例年のなんと110%越えです!!頑張った甲斐があったってもんですよ(泣)!!職場のみんなで頑張った結果です!!
思い起こせばクリスマスから今日まで、毎日毎日朝早くから夜遅くまで職場にこもって、よく仕事を頑張ったなあと思います。自分で自分を褒めちゃおーっと。よくやったぞさゆ!!
そして、明日から2週間の長期休暇です!!やったー!!
世間の皆様が年末年始にとられた休暇を、私達はこの時期にとるんです。皆様とちょっとずれるので、平日はどこに行くにもすいていて気分が良いです。
何しようかな!!何しようかな!!
タルパ系のやりたいこと
・香水店に行き、メンズの香水を調べてくる。
・Dの新しい服を考案する。
・Dに趣味かペットを提案する。
・パワーストーンを見に行く。
香水は、Dに何か香りをあげたいなと思っているので、Dの気に入るような香りを調べてみたいのです。
服は、今Dに着てもらっている服は、上手にイメージできない体のラインをうまく隠すような死神みたいなマントなので、せめて魔法使いみたいなローブにしてあげたいなって。すぐには無理でも、ちょっと考えてみたいです。
趣味かペットというのは、私が忙しくてDに構ってあげられないときに、Dに趣味があったりペットがいれば退屈しないんじゃないかなと思って。
パワーストーンは、Dは必要無いと言っていたのですが、一度見てみたいと思うのでお店に行ってみるだけ行きたいなって。
自分の趣味
・CA4LAの表参道店に行く。
・サンタ・マリア・ノヴェッラの銀座店に行く。
・新しいパンプスを買って、ついでにブーティを修理に出す。
・ルピシアで紅茶とハーブティーを選ぶ。
CA4LAさんという帽子店に行ってロシア帽を見てきたいです。国産の良質な帽子を置いているお店です。店内がすっごくお洒落で、ホームページもすっごくお洒落なんです。
サンタ・マリア・ノヴェッラさんは私の大好きなブランドです。イタリアのフィレンツェに本店があって、かの有名なメディチ家のカテリーナが愛用した香水が当時のレシピのまま売っているんですよ。銀座店が新しくリニューアルしてから一度も行っていないので、ずっと行きたかったんです。ハンドクリームを買いたいな。
ブーティはヒールが擦り減ってきたから修理に出して、新しいパンプスを買いたいです。黒くてシンプルなエナメルの。低身長だから勿論ハイヒール!!でも仕事用だから10センチくらいの低めなのでいいや。
ルピシアさんではローズティーを買いたいです。体が温まりそうな甘い香りの。
あと、こういう時間があるときに美術館にも行きたいんですけど、今は私の興味があるのをやってないんですよね。もう少し先になればルーブル美術館展(16~19世紀半ばのヨーロッパの風俗画)とかグエルチーノ展(イタリアン・バロック)とかがあるので、行くつもりです。バロックは大好物だけど風俗画はなあ・・・でも時代的にルネサンスやバロックとかぶるしブーシェの絵が来るそうなので、私の趣味に合うんじゃないかなと思ってます。
Dとやってみたいこと
・部屋に飾るお花をDに選んでもらう。
・一緒に何かの映画を見る。
・たくさんお話をする。
・ロリポップを舐めてもらう。
お花を選んでもらうのは以前の休日にもしてもらったんですが、今回はリベンジということで。
映画は、友達が「プラダを着た悪魔」を貸してくれたので、それにしようかな。
お話は、この年末年始の忙しさでできなかったぶん、たっくさんしたいです。
ロリポップは、Dは何も食べないけど、味覚はあるのかな?って気になるので、飴ならDも舐められるんじゃないかと思って。
ぱっと思いつくのはこのくらいかな?もっといろいろしてみたいな~。