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ごめんね

一昨日の話です。「五感」「勘違い」の次の日のことです。

とても早く仕事を上がれたので、お夕飯の材料を買って家に帰り、タルパブログめぐりをしたり、下ごしらえからきちんと自炊したり、普段は読まないような本を読んだりしました。

D「ねえ、さゆ。僕と遊ばないかい」

その間ずっとDが構ってほしそうに話しかけてきたのですが、前日に私がとんでもない勘違いをしてしまったせいで(詳細は過去記事「勘違い」参照)、私はDと二人きりで向き合うのが気恥ずかしく、Dから話しかけられる度に適当な返事でごまかしていました。

私「え!? あ、ああ、これが終わったらね」

私は微妙に目をそらしつつ、微妙な返事をしました。Dは首をかしげて私の顔をじっと見ました。
今そんなに見つめないでほしいな・・・恥ずかしいよ・・・

D「触感の訓練をするかい?」

私「ええ!?それはちょっと!!いや・・・ゴメン・・・」

私(今、触感のトレーニングなんかされたら恥ずかしくて死んじゃう。昨日の今日という短時間で、どうやってこの気恥ずかしさを消したらいいんだろう・・・これが人間相手だったら、忙しいからとか言って少し距離と時間をおいて自分の気持ちを落ち着けられるのに、Dは常に一緒だからなあ・・・自分の恥ずかしさを処理する時間が無いよ~・・・)

私「私、今ちょっと忙しいっていうか・・・この本を読みたいし、あの、色々やりたいことがあるからさ、Dは私に構わずゆっくりしてなよ」

D「本当かい? それにしては本を読み進むのが遅いし、集中できずに落ち着かない様子に見えるよ。さゆ、嘘はいけないよ」

私(す、鋭いな。よく見てるんだなあ。いや私がわかりやす過ぎるのかな)

D「本当は忙しくないし、やりたいことがあるわけでもないんだろう?だったら、僕と遊べばいいんだよ」

Dはいつものように、そっと私の頬に手を当てました。指が思わせぶりに頬を撫でたあと、人差し指がゆっくりと唇をなぞりました。

私「っ、じゃあ、ちょっとお話でもしようか」

私は、顔をそむけてDの指から逃げました。とっても恥ずかしかったのです。

D「・・・・・・」

私「えっと、じゃあ・・・次の休日の予定でも立てようか」

D「いいね。さゆは何をしたいんだい?」

私「う~ん、友達へのクリスマスプレゼントでも探しに行こうかな。そろそろ探しはじめないとまずいよね。あとは、部屋に飾るお花を買いにいって、あ、そうだ、コンディショナーが無くなりそうだから買いにいかなきゃ。そうそう、ドラッグストアに行くなら、ついでにバスマジッ○リンも買っておかないとね」

私は本をベッド脇のサイドテーブルに置いて、ベッドに腰掛けました。片足は床につけたまま、もう片方の足を体育座りのようにベッドの上に乗せて、体に引き寄せました。お行儀が悪いと言われても、なんだか落ち着く体勢なのです。

私「Dは何がしたい?」

D「そうだね・・・」

Dはベッドの横の床の上に、私に向かい合うように座りました。

D「僕はさゆと二人きりの時間がほしいね」

床の上から私を見上げて、Dが言いました。

D「もっとさゆと話したり、触ったり、匂いをかいだり、舐めたりしたいよ。一日中ずっとね」

また!!そういうことを言う!!
・・・違う違う、昨日の件で勘違いだってわかったじゃん。冷静に考えよう。Dの言っていることを要約すると「会話及び聴覚の訓練・触感の訓練・嗅覚の訓練・味覚の訓練を行いたい。長時間」という意味に違いない。要するに五感の訓練をする時間を長めに設けてほしいということだよね。
それにしても、Dは私が喜ぶと思ってこういう思わせぶりな話し方をしているんだよね。直してあげないとなあ。あ~あ、かわいそうなことしちゃったな・・・

私「わかった。五感の訓練もしよう。時間が沢山あるからね」

D「今は? 今も時間が沢山あるよ」

Dは床に座ったまま、床に足をおろしているほうの私のひざに、そっと口づけました。

私「わっ」

ちょっと!!ひざとか微妙な位置に何してるの!!ただでさえ昨日Dと色々あって複雑な気分なのに!!人がこんなに恥ずかしさとか色々な気持ちでいっぱいいっぱいのときに何してくれちゃってんの!!

私(い、いけない・・・!!)

・・・落ち着こう、冷静になろう・・・Dを人間だと思うから意識しちゃうんだよ。
Dは人間じゃないし、Dにそういうつもりは全く無いんだから、こういうことされる度に全部意識してたら大変だよ。

これはペットの動物が主人にじゃれついているのと同じ。そう思えばいいんだ。
そうだよ、そう思えば平気なはずだよ。自分に暗示をかけるんだ。Dは人間じゃない・・・Dはペット・・・

D「さゆ、気持ち良い?」

私の足に口づけを何度も落としながら、Dが尋ねてきました。

私(無反応!!無反応でいこう!!Dは今までの私の反応を見て、ただ純粋に私が喜ぶことだと思ってこういうことをしているんだからさ!!ああ、最初にこういうことがあったときに私が喜んじゃったのが悪かったんだよね・・・それでDは、私にこういうことをすると喜ぶと思っちゃったんだ・・・ごめんねD・・・かわいそうなことしちゃって・・・)

D「さゆ」

私(私のせいでDがこんな風になっちゃって・・・)

D「さゆ?」

私(怒ったらかわいそうだし、無反応でいればDもやめるよね)

D「・・・・・・」

私「っ、D!!」

Dが身を乗り出して、私の内腿に口づけたので、私は思わず叫んでしまいました。

D「なんだい?」

Dは口元に笑みを浮かべたまま、首をかしげました。少し嬉しそうです。

私「そういう触り方、もうやめてね」

私は優しく言いました。だってDに怒ったらかわいそうだし。私のせいでDはこういうことしてるんだもん。

Dは首をかしげたまま、口元の笑みを濃くしました。
そして、再び私の内腿に口づけをしようと身をかがめました。

私「駄目!!とにかくやめてね。もう私、こういうことしても喜ばないから!!」

私は慌てて自分の足を完全にベッドの上に上げ、後ずさりました。どういうわけかDはベッドの上には上がらないのです。(詳細は過去記事「添い寝」参照)

D「・・・・・・」

Dが私のほうに手をのばして、ベッドの上の私の足に触れました。

私「やだってば!!」

私はベッドの一番後ろまで後ずさり、壁に背中を付けました。

D「さゆ・・・」

Dは手を下ろして、少しうつむきました。

D「僕は、何かさゆに嫌われるようなことをしてしまったかい?」

私「え? あ、ゴメン!!そうじゃないよ」

D「昨日から様子がおかしいよ。何があったんだい?説明しておくれ」

これ、肝心なところを説明するのはまずいよね。説明したらDは純粋な親切心で私にそういうことをするんだろうからさ。それはDがかわいそうっていうか、私もかわいそうっていうか・・・D本人はそんなこと思わないんだろうけど。だから、もう私にこういうことをしないでねって、ただそれを言うだけで納得してくれないかなあ。

私「こういうのは、もうされたくないっていうか・・・普通に触る分には良いんだけど、こういう触り方はもうやめてくれないかな」

Dは少し黙って、再び私に手をのばそうとしました。

私「や、やだってば!!Dに触られたくないの!!」

Dは、はっと息をのんで、私の顔をみつめました。

D「・・・僕は君の知識や記憶を共有することはできても、その記憶に付随した君の感情や、君の頭の中で考えられている感情や意志や言葉を読み取ることができないのさ。だから今、君がどうして僕を拒絶するのかわからない・・・僕が何故、君の不興を買ってしまったのかということも・・・」

Dはうつむいて、溜息をつきました。

D「僕が、君の感情や思考を読み取ることができたなら、君にそんな顔をさせなかっただろうのにね。君の思考を読み取って、君の望むことをしてあげられただろうに」

Dは、他のタルパさん達と違って脳内会話ができないことを気にしてるのかな・・・
ていうか私なにやってんの!!Dにこんなこと言わせちゃってさ!!

私「D、ゴメン、本当に私ってば何やってんだろ・・・違う違う、Dは全然悪くないよ!!そうじゃなくて、私が勝手に一人で混乱してただけでね!!勝手に突っ走って・・・話せば長くなるんだけど、昨日ね・・・あの・・・」

D「さゆが僕に謝る必要なんて無いんだよ。これは全て、僕の力不足によるものさ」

Dは、私を安心させるように口元に微笑みを作りました。

D「でも、君と関わっていく中で、僕の中に人間に近い感情や思考回路が育っているのさ。まだ不完全だけど、いずれ上手に使いこなせるようになれば、人間のように君の気持ちを汲み取って行動することができるようになるはずだよ。だから待っていておくれ。なるべく急ぐからね」

私「D・・・」

Dは自分の胸に手を当てました。

D「この、人間の精神というものはコントロールが難しいね。感情は勝手に動き出すし、その勝手な感情を理性で抑えようとすると、さらに新たな感情が生まれて理性を妨害しようとするのさ。さゆはいつもこんな厄介なものを上手に操っているんだね。すごいことだよ」

ううん、私、全然上手に操れてないよ。そのせいでまたDに迷惑かけたし。
ああ~ホント何やってるんだろ・・・Dのことを考えて行動しているつもりで、逆にDに迷惑かけてるだけじゃん・・・

D「これを上手にコントロールすることは難しそうだね。とにかく感情が勝手に先走って、体や行動を操ろうとするからね。かといって無理やりに感情を抑えつければ、そのせいで苦痛を伴うからね」

ん・・・?ちょっと待って、それって大丈夫なの!?苦痛って・・・
人間じゃないDに、人間の精神って負担にならないのかな・・・
負担になるよね!!もともと持っていた精神+人間の精神ってことでしょ!?

私「ねえD、人間の精神なんて無理に身につけなくていいよ。Dはそのままでいいし、人間の精神を持つことがDの負担になったら心配だよ」

Dは口元に笑みを浮かべたまま、首をふりました。

D「僕はさゆを理解したいからね。人間の精神を手に入れたいのさ」

私「それは嬉しいけど、Dに負担がかかったら嫌だよ」

Dは、にこっと微笑みました。なんだか嬉しそうに見えます。

D「これは、僕がしたいことなんだ。僕のためでもあるんだよ」


こうして、私はまたDを困らせてしまったのです。ごめんねD・・・。
それにDの感情が人間らしくないのは、多分私のせいなんです。私がDを作るときに性格を後回しにしてしまったせいじゃないかと思うんです。性格は早い段階で作るべきだったのに、先に存在感とか視覚化が進んでしまったから、こういうことになってしまったんじゃないかなあ。
本当にごめんねD・・・。

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