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クリスマス

仕事が本格的に忙しくなってきました。これから1月5日まで残業地獄です。クリスマスが終わる頃から正月明けまで忙しいって、職種がバレそうですね・・・
もしピンとこられた方がいらっしゃったら、この哀れなわたしくめのために、どうか仕事の健闘を祈ってやってくださいまし。

職場は東京にあるんですが、今年の東京は珍しくホワイトクリスマスでした。雪が降ったんです。ただ、雪っていうか、なんか上空で一度溶けてもう一度凍りました!みたいな、形が丸っぽく崩れている微妙な感じのやつだったんですけどね。雹のめっちゃ小さいバージョンみたいな。

これから正月明けまで仕事の最盛期だから皆で頑張ろうね!!ってことで、昨日25日のクリスマスには、うちの課のみんなでパーティしたんです。クリスマスパーティです。去年もやりました。Y先輩がセレクトした、夜景が綺麗でジャズが流れているお洒落なお店で。

そして、今年は上司がセレクトしたお店で、私達のクリスマスパーティが幕を開けました。

上司「好きなの頼んでいいよ」

K「まずは、とりあえずキーマカレーとタンドリーチキンいきます。ガーリックライスで!」

私「バターチキンカレーで、ナンを一枚お願いします」

Y「グリーンカレーとナンを一枚、それとトマトのサラダをお願いします」

S「豆カレーと、ナンを一枚と、ラッシーにします」

そう、インド料理店で!!


上司「いや~、皆おつかれおつかれ。これからどんどん忙しくなっていくけど、正月明けまで何とか皆で乗り切ろうね。大丈夫、去年もできたから!!気合でなんとかなる!!」

そういう愚にもつかない精神論で全てを片付けようとするのが私達の上司です。

S「ここって、本当にインド人がやってるインド料理店なんでしょうかね?日本のインド料理店って、インド人のふりをしたコロンビア人がやっている店が多いそうですけど」

え、それって本当!?
ていうか、この店を選んだ上司の前で、今そんなこと言えるのはSしかいないよね。

私達は、ちらっと店員さんのほうを見ました。

K「でも、おでこに赤い印がありますよ。やっぱりインド人じゃないですか?」

ファッションなのか宗教的な意味があるのか、店員さんのおでこには赤いものが付けられています。あれは染料なのかな?

Y「そうやって簡単に信じては駄目ですよ。本気でインド人を装うためならそのくらいするでしょう。生粋のインド人かどうかなど、我々日本人が見ても外見では区別がつかないんですからね」

Y先輩が眼鏡を指で押さえながら言いました。この人、普段は上司に気を使う常識人なので、本来なら上司の選んだ店をけなすなんてことはありません。しかし、Y先輩は気を使う常識人である前に、根っからの懐疑主義者なのです。人が安易に何かを信じようとすると『お待ちなさい!だまされてはいけません!』と忠告をするのが習性なのです。親切心で。

K「でも、他にどこを見ればインド人だってわかるんですか?」

Y先輩はもう一度眼鏡を押さえて、光を反射させました。

Y「インド語で話しかければ良いのではないでしょうか?」

K「でも、インド語、知ってます?」

Y「僕は知りません。インドには特に興味がありませんから」

K「じゃあ、今その方法で確認するのは無理なんじゃないですか?」

Y「・・・・・・」

インド語かあ。普通に暮らしていたら耳にする機会はほとんど無いよね。
ていうか、おいしければコロンビア人でもいいと思うんだけどな。

私「えっと、じゃあ『ナマステ』とかどうですか?こんにちはって意味らしいですけど」

私は、黙ってしまったY先輩に助け舟を出すつもりで言ってみました。

Y「駄目ですよ!そんな知名度の高いインド語、インド人に成りすまそうとする人間なら誰だって知っているはずです!インドに興味の無い僕だって知ってるんですから!」

私「すみません!」

怒られました。Y先輩はこうでなくっちゃね。


S「せっかくクリスマスなんですから、ケーキも頼みましょうよ」

一瞬、微妙な沈黙が流れました。きっと皆、あのシュトレンを片付けるのに苦労したのでしょう。あの不審なケーキ(詳細は過去記事「シュトレン(?)」参照)を独り暮らしの男性が一人で平らげるのは大変なはずです。かくいう私の冷蔵庫にも石になったシュトレンがまだ残っているのです。

上司「俺は、ケーキはもう・・・いいよ」

S「そうですか?え、皆さんも?じゃあ、僕だけ頼みます」

私「Sって甘党だよね」

K「ラッシーも頼んでるしな」

Sは真顔で首をかしげました。

S「え、僕はしょっぱい物のほうが好きですよ?甘いものは得意じゃないんです」

んん!?・・・S、今日も会社にコアラのマー○とパイの○持ってきてたよね?昼食がわりに食べてたじゃん。昼食に甘いお菓子だけっていうのは、甘いものが苦手な人間のすることじゃないと思うんだけどね。そういうとこ、ホントSらしいよね。

店員さん「ユキ、フッテ、サムイデスヨ・・・」

にぎやかに話していた私達のところに、インド人(?)の店員さんがやってきて話しかけてくれました。彼は、まさか私達から国籍に疑惑を抱かれていたなどとは夢にも思ってないでしょう。ごめんなさい!!

店員さん「キョウヨリ、サムカッタコトハ、ナイデスネ」

インドって暖かそうだもんね。日本に来て初めて雪を見たら、びっくりするよね。

私「日本に来て、初めて雪を見て驚かれたでしょう。いつ日本に来たんですか?」

店員さん「ロクネンマエデス」

って、6年も日本にいるのか!!去年、東京めっちゃ雪積もって寒かった気がしますけど!?

店員さん「インドモサムイデスヨ。ユキガフリマス」

そうなの!?


なんやかんや職場ネタで盛り上がりながら、楽しくカレーを食べました。美味しかったです。
お会計のためにレジに行くと、さっき話しかけてくれた店員さんがレジに来てくれました。

店員さん「お会計は、○○円でございます」

急に流暢な日本語になりました。

ええ!?・・・あ、ああ、そっか、お会計は毎回同じように話すもんね。だからこの日本語だけ慣れているんだろうなあ。

美味しかったので皆でまた来ようとか話しつつ、店を出ました。私は出がけに店員さんに向かってお礼を言いました。

私「美味しかったです。ありがとうございました」

店員さん「ありがとうございました!!」

他の店員さんたち「ありがとうございました!!」

やはり流暢な日本語で返事が返ってきました。言い慣れてるんだね。


家に帰ってきて、私はベッドにごろんと横になりました。

私(楽しかったなあ・・・でも、今日はDにあまり構ってあげられなかったな)

Dは、ベッドの上の、私の足元に腰掛けています。

私「ねえD、クリスマスなのに、いつもより構ってあげられなくてごめんね。退屈だったでしょ?」

いつもならアパートでDと話したり一緒に音楽を聞いたりしている時間を、今日は職場の人達とのパーティで使ってしまいました。Dは退屈だったんじゃないかな。

D「さゆを見ていたから退屈じゃなかったよ。僕はさゆを見ているのが好きだからね」

Dはこちらを向いて、口元に笑みを浮かべました。

D「僕は、さゆが喜ぶことは良いことだと思っているよ。さゆが楽しいと思うことや好きなことなら、僕に遠慮などせずに積極的にすればいいんだよ。さゆが幸せなら僕も嬉しいからね」

私「・・・ありがとう」

私は急にDの頭を撫でたくなりました。

Dの髪に手をのばすと、Dは少し首をかしげるようにして私の手を待ち受けました。そっと撫でてみると、さらさらの髪がはかない感触を残して指の間を滑り落ちます。なでていた手を髪から頬にすべらせて、そっと頬に手を添えてみると、Dはその続きを待っているように、じっと私をみつめました。
私が躊躇しながらDに顔を近づけるまでの長い間、Dは嬉しそうな顔をしたまま、ずっとおとなしく待っていました。

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