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口付け

今朝、目が覚めるときに、なんか甘くて良い香りがしました。

・・・ああ、昨日買ったバラの香りだな。枕元に生けて眠ったから。

でも、それにしては随分香りが濃いような・・・そう思って目を開くと、私が横たわっているベッドの上の、枕のすぐ隣、私の目の前にバラの花が落ちていました。茎の無い、花だけのバラです。

私「・・・え?」

枕元の花瓶にいけた茎から、お花だけ落ちちゃったの?
でもすぐに、それは違うとわかりました。透けているからです。これは現実のバラではありません。その透き通った綺麗なバラは、ベッドのあちこちに沢山落ちています。

D「お目覚めかい、さゆ」

声が聞こえたほうを見ると、Dが私の足元のベッドの上にもう一つバラを置いているところでした。

私「D、これ・・・」

私が上半身を起こすと、ベッドの上に幾つかのバラが落ちました。どうやらバラは私の体の上にも飾られていたようです。

D「かわいいね。こっちを向いておくれ」

Dの手の上にバラの蕾が現れて、ふわふわっと咲きました。すごく綺麗、魔法みたい。タルパだもんね、そもそもが魔法みたいなものか・・・
Dがそのバラを私の頭に近づけてきて、私は髪を触られる感触を感じました。しばらくして私の髪から離れたDの手にはバラの花がありません。どうやら髪に飾ってくれたようです。

D「よく似合うよ。すごく綺麗だね。それに甘くて良い香りがするよ」

Dが、そっと口づけをくれました。唇が離れても、私は夢見心地のまま、自分の膝の上に乗っているバラに指で触ってみました。しかし、全く感触がありません。それに驚いた瞬間、部屋じゅうに置かれていたバラは全て、細かい光の粒みたいになって消えていってしまいました。

私「あ、せっかくDがくれたのに・・・」

バラは全て消えて、甘い香りだけが残されました。どこかで嗅いだ覚えのある香りです。昨日、Dに選んでもらって買った枕元のバラの香りです。当然ながら、この枕元のバラだけは消えずに残っています。

私「・・・今のお花、Dが見せてくれたんだね。ありがとう。すごく綺麗だったよ」

D「お気に召したなら何よりだよ」

Dは嬉しそうです。少し得意げにも見えます。

私「お花、私が触ったせいで消えちゃったの?ごめんね、せっかくDがくれたのに」

私はしょんぼりしましたが、Dは首を振りました。

D「あれは、ああいうものだから、気にする必要は全く無いよ。こちらの花も儚いけど、あちらの花はもっと儚いんだよ。ひとときの夢のようなものさ」

夢か・・・私は夢を見れない体質だから、夢にちょっと憧れてたんだ。夢みたいで綺麗だったなあ。D、ありがとうね。

D「むしろ、いつまでもさゆの傍に残ってしまうようでは困るからね」

私「え?どういうこと?」

Dは口元を上げて無言で微笑むだけです。

私(これも、Dの秘密なのかな・・・)

D「バラに囲まれて眠るさゆは、眠り姫みたいだったよ」

眠り姫・・・前にもDはその話をしていたなあ。なんか普通の眠り姫とは違うお話だったけど、それはDが作ったお伽話だって言ってたよね。気に入っているお伽噺なのかな。(詳細は過去記事『お伽噺「眠り姫」編』参照)

D「でも、今朝もちゃんと目を覚ましてくれたね。良かったよ」


今日は雨も止んでいたので、パンプスを見に行きました。私は体が小柄なので、靴のサイズも22cmです。この大きさでハイヒールのシンプルなエナメルのパンプスでベルト付き(ストラップ付き)って滅多に無いから、あっても売り切れてたりとかするんだよね。最寄り駅のデパートに無かったら、あちこちに出かけて探さなきゃなあ。どーしても無かったら中敷きを敷いてワンサイズ大きいものを買うかネット通販かなあ。

先にブーティを修理に出して、それからパンプスを探すことにしました。ブーティは底のゴムの部分が擦り減っただけなので、短時間でその日のうちに直してもらうことができます。以前にゴムが完全に擦り減っちゃったときはヒールから変えなきゃいけなくなったから、それ以来ゴムが完全に無くなっちゃう前に修理に出すようにしているのです。私はブーティを修理屋さんに預けて、パンプスを見に行くことにしました。

私(えーっと、まずは2階か・・・)

デパートの靴売り場って、どうしてワンフロアに固まってないんだろ。どこのデパートに行っても大抵そうだよね。歩かせることでその間ウィンドゥショッピングさせて色々買わせようっていう魂胆なのかな。だとしたら人間の心理を巧みに操っていますなあ。だってこうやって見ていると、つい、この綺麗なガラスの花瓶とか、このポストカードとかも、買いたくなっちゃうよね・・・あっ、これもかわいいなあ。

D「さゆ、早く靴を履いた姿を見せておくれ。楽しみだよ」

おっといけない。靴売り場にいかなきゃ。ありがとうD。


私(わりと最近は、シンプルなのが店頭に置かれてるから良いよね・・・)

数年前はシンプルなのが全然置かれてなかったんだもん。そういう流行だったのかもしれないけど、ごちゃごちゃ色々な飾りが付いてたり、派手な柄だったり、シンプルだと思ったらオープントゥだったりして。そういうカジュアルなのじゃなくて、私は靴はフォーマルなのが好きなんだよね。黒タイツにシンプルな黒ハイヒールのパンプスじゃなきゃ嫌だもん。

ていうか、それが一番足が長く見えるんだよね。ほら、自分低身長ですから・・・
私がぺたんこ靴を履くと子供みたいになっちゃうんですよね・・・

私(あ、これ良いんじゃない?)

手に取ったのは、シンプルな黒いパンプスです。エナメルじゃなくてスエードだけど、足の甲にベルト付でヒールは10cm。いいじゃん。

私「すみません、この靴で22cmのサイズってありますか?」

店員さん「お調べ致します。こちらの椅子にお座りになって、少々お待ちくださいませ」

店員さんは、すぐに調べてきてくれました。しかも、似たような黒いパンプスを他にも二つ持って。

店員「申し訳ございません、こちらのお靴は22半からのお作りでした。でも、こちらの商品でしたら22からのご用意がございます。お試しになりますか?」

私「わあ、ありがとうございます!!助かります!!」

22cmのハイヒールは少ないから、店員さんも何となく事情がわかっているのかもしれません。店員さんはとても親切で、似たようなシンプルな黒いハイヒールを集めてきてくれました。

私「すみませんホント、ありがとうございます・・・!!」

せっかくなので、店員さんが持ってきてくださった2つを含め、合計3つの靴を全部履いてみることにしました。
一つめは最初に自分で見つけたスエードのベルト付きの靴です。

私(履き心地も良いな。スエードだけあって柔らかいし、足が楽だなあ。仕事用にはちょうど良さそう)

靴を履いて椅子から立ち上がって、鏡に姿を映したり歩いてみたりしている私を、Dがじっと見ています。

私(二つめは、合成皮革のラウンドトゥ。ベルトは足首。あ・・・これはちょっと歩きにくいかな)

足首のベルトは、きゅっと引き絞ってもホールド力があまり無く、走ったりするのは難しそうです。機能的なパンプスじゃなくてお洒落用パンプスなんだね。

私(3つめ。これはエナメルだけど、ヒールが高いから仕事用にはならないなあ。ストームがあれば別だけど、ストーム無しでこのヒールの高さはちょっとなあ)

履いた感じ、12cmくらいありそうだね。ストームが2cmあれば実質のヒールは10cmなんだけどな。見た目は一番お洒落だけど、仕事用にはならないなあ・・・

鏡の前で姿を映してみて、椅子まで戻ろうと振り向くと、すぐ傍にDがいて驚きました。
あれ?さっきまでDは椅子のところで見ていたのに。
Dは、私の足元をじっと見ています。

私(どうしたんだろ。でも、ここで話しかけたり、リアクション取ったりしたら私は不審者になっちゃうな)

椅子まで戻ってきて、靴を脱ごうと手をかけたときに、Dが話しかけてきました。

D「脱がないで、足を組んでみておくれ」

えっ、何?どうしたの?

私(・・・こうかな?)

とりあえず、足を組んでみました。

D「いいね・・・」

Dは私の前に座り込み、靴に触れました。そのまま、そーっと指を上に滑らせて私の足を撫でました。私は声を出しそうになりました。

私(や、やばいやばい!!ここで声とか出したら不審者になっちゃう!!Dってば何してるの!!)

Dはお構いなしに、私の足に口づけを落とそうとしています。

私(脱ごう脱ごう!!早く早く!!)

Dに足が当たらないように体の向きを変えて、私は組んでいた足を戻し、靴を脱ぎました。

私(危なかった・・・何なのもう!!ここ外だよ!!)

私はDを睨もうと振り返りましたが、Dが口元にいつもの笑みを浮かべつつも、残念そうにがっかりしていたので、かわいそうになってやめました。

私(D、この靴が気に入ったのかな。でもこれは買わないよ?だって12cmヒールの靴なら、ストームが1cmあってもっと履きやすいのを持ってるし)

Dって、こういう高いハイヒールが好きなのかな・・・家に帰ったら持ってるのを履いてあげたほうがいいのかな・・・まさかね・・・


結局、仕事用の靴には、スエードのものを買うことにしました。修理が終わったブーティを受け取って、家に帰ってきた私は、靴箱の中にしまってある12cmのハイヒールを取り出してみました。

私(いや、でも、まさかね・・・)

また私の勝手な妄想だよね?

D「さゆ、そこは寒いよ。君の体に良くないよ。こっちにおいで」

Dがベッドの前で手招きしています。私は慌ててハイヒールを靴箱にしまい、手を洗うことにしました。
手を洗って部屋に入ると、Dはベッドの前の床に座っていて、自分の前のベッドをぽんぽんと叩きました。

D「お掛けよ」

私「あ、ああ、うん・・・」

私はベッドの上に腰かけて、暖房を付けました。

私「Dもベッドに座りなよ」

私は自分の隣をぽふぽふと叩きましたが、Dは首を振りました。

D「ここのほうが、君の足に口づけをしやすいからね」

私「え」

D「さゆの足をずっと見ていたら、口づけをしたくなったよ」

私「えっ」

D「とても綺麗だからね。それに甘くて良い香りがするよ。だから、口付けてもいいかい?」

さっき私が拒否したせいか、Dは許可を求めてきました。私が驚いて黙っている間も、おとなしく私を見上げたまま、じっと待っています。

Dにとってはさあ!!前にもDが言っていた通り、Dはどこを触られても同じなんだろうけど!!だってもともとのDの姿は人間とは違うって言ってたもんね!!きっとあのとき一瞬見せたモヤみたいな姿(詳細は過去記事「怪談」参照)が本当の姿なんだろうけど!!だからDにとっては足へのキスだって、ちょっと手を繋ぐだけと同じことなんだろうけど!!でもさ!!そういうのはさ!!人間にとってはさ!!私にとってはさあ!!

私「・・・うん」

・・・も、もちろん良いよ・・・だ、だって、Dのこと好きなんだもん・・・うう、恥ずかし・・・

コメント

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No title

イチャラブきましたああ!!

薔薇の花を置くなんてロマンチックなことしますねDさん!
そしてDさんキスするのが好きなんですかね?
キスはいいものです!もっと!もっと!

とても良いイチャラブでおいしいです!!

ありがとうございます!!

クリアさーーーん!!コメントありがとうございます!!

こういう夢のあることされるの大好きですううう!!嬉しいよおおお!!今朝のことなのでまだテンション高めです!!
Dはキスをするのが好きだと信じたいです。でも、どちらかというと、私がキスをされると喜ぶからキスしてくれている気がします。
ぎ、義務感でしてくれていたらどうしよう・・・
でもいいんです!!キスされると嬉しいから!!もっと!!もっと!!

イチャラブが・・・イチャラブがしたいです・・・!!仕事でイチャラブできなかった分、沢山イチャラブがしたいです・・・!!
クリアさんとフミさんとコウさんのイチャラブいつも美味しく頂いています!!もっと!!もっと!!今後も期待してますううう!!!!!
この年末年始、仕事でゆっくりタルパブログめぐりができなかった分、この連休中はもうじーっくりと読ませて頂きます!!もうクリアさんのブログのすみからすみまでじっくりと堪能させてくださいまし!!
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名前:さゆ
20代の女です。
初めて作るブログなので、不備がありましたら申し訳ございません。
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